「うちの柴犬、やけに体を掻くな…」「換毛期になると毛がゴッソリ抜けて、皮膚が赤くなっている」——そんなふうに気になったこと、ありませんか?
実は柴犬は、見た目はたくましいのに皮膚がデリケートな子が多い犬種です。アトピー性皮膚炎になりやすい犬種としても知られていて、フード選びで悩む飼い主さんも少なくありません。
病気をフードで直接治すことはできませんが、毎日のごはんの栄養バランスは、皮膚や被毛のコンディションに関わると考えられています。
この記事では、柴犬の体質に合ったフードの選び方と、おすすめのドッグフードを詳しくご紹介します。
柴犬に必要な栄養と体質の特徴
柴犬は体重7〜12kgで密度の高いダブルコートを持ち、皮膚トラブルが最大の課題。被毛維持にはオメガ3脂肪酸0.8%以上とタンパク質25%以上のフードが推奨されます。
柴犬は体重7〜12kgくらいの中型犬(小型犬に分類されることも)で、日本でもっとも古い歴史を持つ犬種のひとつです[2]。海外でも「Shiba Inu」として大人気ですが、実は独自の体質と栄養ニーズがあります。
アニコムの「家庭どうぶつ白書」でも、柴犬は皮膚の疾患が好発疾患の上位に挙げられています[4]。平均寿命は14〜15歳ほどで、犬全体の平均と同程度かやや長めです。病気をフードで直接防ぐことはできませんが、適正体重の維持と皮膚・被毛に配慮した栄養は、毎日の食事で積み重ねられるケアです。
ダブルコートの被毛
柴犬の最大の特徴は、密度の高いダブルコート(二重被毛)です。硬い上毛と柔らかい下毛からなり、年に2回の換毛期には大量の毛が抜け替わります。この被毛を健康に維持するには、良質なタンパク質とオメガ脂肪酸がポイントになります。
活発な運動量
もともと猟犬として活躍していた柴犬は、現代でも活発で運動量が多い犬種です。毎日の散歩や遊びで消費するエネルギーを補うために、適度な脂質とカロリーが必要です。ただし、室内飼いで運動量が少ない場合は、肥満に注意しましょう。
頑固で食にこだわる性格
柴犬は賢く独立心が強い性格で、食べ物に対しても好き嫌いがはっきりしていることがあります。気に入らないフードは頑として食べない「食べムラ」や「偏食」が見られることも。嗜好性の高いフード選びも重要なポイントです。
💡 柴犬の標準サイズ
JKC(ジャパンケネルクラブ)の基準では、オスは体高39.5cm・体重9〜11kg、メスは体高36.5cm・体重7〜9kgが標準とされています。「豆柴」と呼ばれる小さめの個体もいますが、正式な犬種としては認められていません。
柴犬のたくましい見た目の裏にある繊細な一面。次は、飼い主さんが実際に悩むことの多いポイントを見ていきましょう。
柴犬の3つの健康課題|フードでできる対策
飼い主の58.3%が皮膚・被毛、49.3%がアレルギーに悩んでいます。約3頭に1頭が皮膚疾患で通院しており、グレインフリーやシングルプロテインのフードでアレルゲン回避が有効です。
実際に柴犬の飼い主さんは何に悩んでいるのか、診断データから見ていきましょう。
📊 柴犬の飼い主さんが気になること
柴犬の278回の診断利用データ(2025年9月〜2026年5月)
柴犬の飼い主さん、「しきりに体を掻いている」「皮膚が赤い」と感じたことはありませんか? 約5人に3人(58.3%)が皮膚・被毛、約2人に1人(49.3%)がアレルギーで悩んでいます。柴犬に多いアトピー性皮膚炎、毎日のフードでケアしてあげたいですね。
1. アトピー性皮膚炎・アレルギー
柴犬で最も多い健康課題が皮膚トラブルです[3]。特にアトピー性皮膚炎の発症率が高く、ペット保険のデータでは柴犬の約3頭に1頭が皮膚疾患で動物病院を受診していると報告されています[4]。
症状としては、皮膚の赤み、激しい痒み、脱毛、フケなどがあります。原因はハウスダスト、花粉などの環境アレルゲンのほか、食物アレルギーが関係していることも少なくありません。特に小麦、トウモロコシ、鶏肉、牛肉などがアレルゲンになりやすいとされています。アトピーをフードだけで治すことはできませんが、食物アレルギーが関わる場合はフード選びで配慮できます。
フードと日常でできる対策:
- グレインフリーや単一タンパク源のフードで、アレルゲンになりやすい原材料を避ける
- オメガ3脂肪酸を含む魚主体のフードで、皮膚のコンディションに配慮する
- 強い赤みや痒み・脱毛が続く場合は、フードの問題と決めつけず獣医師に相談する
2. 換毛期の被毛トラブル
柴犬のダブルコートは、春と秋の年2回、大量の換毛があります。この時期は被毛の生え替わりに多くの栄養が使われるため、栄養不足になると被毛の質が低下したり、皮膚トラブルが悪化したりすることがあります。
フードと日常でできる対策:
- 良質な動物性タンパク質を十分に含むフードで、被毛の生え替わりを支える
- オメガ脂肪酸・亜鉛・ビオチンなど、被毛・皮膚に関わる栄養素を含むフードを選ぶ
- 換毛期は栄養消費が増えるため、体型を見ながら給餌量を調整する
3. 食べムラ・偏食
柴犬は頑固な性格から、「今日はこのフードを食べたくない」と突然食べなくなることがあります。これは単なるわがままの場合もあれば、体調不良のサインの場合もあるため、注意深く観察が必要です。
フードと日常でできる対策:
- 嗜好性の高い原材料・国産フードなど、食いつきの良いフードを選ぶ
- ドライフードにぬるま湯をかけて香りを立てる、ささみなどを少量トッピングする
- おやつの与えすぎが主食拒否の原因になるため、量を見直す
⚠️ こんな症状があったら獣医師に相談を
皮膚を激しく掻きむしる、脱毛が広がっている、皮膚から出血や膿が見られる、食欲不振が3日以上続くなどの症状がある場合は、早めに獣医師に相談してください。
皮膚やアレルギーの不安を和らげるために、どんなフードを選べばいいのか? 5つの基準で整理しました。
柴犬のドッグフードの選び方|5つの基準
オメガ3・6脂肪酸豊富・高タンパク質(25%以上)・アレルゲン配慮・活動量に応じた脂質・嗜好性の高さの5条件が柴犬のフード選びの基本です。
それでは、柴犬の特性を踏まえて、柴犬に合うドッグフードを選ぶための5つのポイントを見ていきましょう。
ポイント1: オメガ3・6脂肪酸が豊富
柴犬の皮膚と被毛の健康には、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸が大切です。オメガ3脂肪酸は皮膚のコンディションに、オメガ6脂肪酸は被毛のツヤに関わる栄養素として知られています。
目安はオメガ3が0.8%以上。サーモンなどの魚を主原料としたフードは、オメガ3が豊富に含まれています。
ポイント2: 良質な動物性タンパク質
健康な被毛と筋肉を維持するために、タンパク質25%以上のフードを選びましょう。特に動物性タンパク質(肉、魚)を主原料としたフードは、消化吸収が良く、アミノ酸バランスにも優れています。
ポイント3: アレルゲンへの配慮
柴犬はアレルギーを起こしやすい犬種のため、アレルゲンになりやすい原材料を避けることが重要です。特に小麦、トウモロコシ、大豆などの穀物アレルギーがある場合は、グレインフリーのフードを検討しましょう。
また、アレルゲンの特定が難しい場合は、単一タンパク源(シングルプロテイン)のフードから始めて、原因を絞り込むのも有効な方法です。
💡 除去食試験とは
食物アレルギーが疑われる場合、これまで食べたことのないタンパク源(鹿肉、カンガルー肉など)のフードに8〜12週間切り替えて、症状が改善するか確認する方法です。獣医師の指導のもとで行うとよいでしょう。
ポイント4: 適度な脂質バランス
活発な柴犬には、脂質12〜18%程度のフードがおすすめです。脂質は効率の良いエネルギー源であり、被毛の艶やかさにも貢献します。ただし、室内飼いで運動量が少ない場合や、肥満傾向の場合は、脂質控えめ(12%以下)を選びましょう。
ポイント5: 嗜好性の高さ
食べムラのある柴犬には、嗜好性(食いつき)の高いフードを選ぶことも重要です。国産原材料を使用したフードや、フレッシュフード、ウェットフードをトッピングするなど、工夫してみてください。
ここまで読んでくださったあなたなら、愛犬に合うフードの条件がイメージできているはず。その条件にマッチするフードを3つに絞りました。
柴犬におすすめのドッグフード3選|比較表付き
「うちの子に合うフード、結局どれ?」——そんな柴犬の飼い主さんの声から、皮膚の健康と換毛期の栄養に配慮した3品を選びました。
グレインフリーと低アレルゲンを軸に、魚や鹿肉から選んだ3品。いずれもAAFCO(米国の栄養基準)を満たす総合栄養食で、皮膚がデリケートな柴犬の体質に配慮できます[1]。
実際の飼い主さんの評価は口コミランキングもあわせてご覧ください。
HEKA グレインフリー サーモン
こんな方におすすめ
- サーモンの栄養でデリケートな皮膚をケアしたい
- 穀物アレルギーが気になり、グレインフリーを選びたい
- 良質なフードをコスパよく続けたい
フレッシュサーモン25%とサーモンオイル0.5%を使用したプレミアムフードです。柴犬の皮膚のケアに配慮しており、グレインフリーなので穀物アレルギーの子にも安心。小粒設計で食べやすく、コスパも優秀です。
| タンパク質 | 23% |
|---|---|
| 脂質 | 8.5% |
| カロリー | 343.1kcal/100g |
| 価格目安 | 約2,211円/kg |
柴犬の飼い主さんの声
犬猫生活 国産の天然鹿肉 オールステージ
こんな方におすすめ
- 鶏肉・牛肉など定番のタンパク源を避けたい子に
- 国産・無添加・グレインフリーのフードを選びたい
- 食べムラのある柴犬に、嗜好性の高い生肉系を試したい
鹿肉を主原料に、金沢港の朝獲れ魚や豚レバーを組み合わせた国産のグレインフリーフード。鹿肉は鶏肉・牛肉に代わる新しいタンパク源として、アレルギーが気になる柴犬の選択肢になります。乳酸菌や緑イ貝エキスも配合した無添加設計です。粒サイズは5〜10mm。価格は約5,832円/kgとプレミアム帯で、まずは少量から試したいフードです。
| 主原料 | 鹿肉(国産) |
|---|---|
| タンパク質/脂質 | 28% / 9% |
| カロリー | 340kcal/100g |
| 粒サイズ | 約5〜10mm |
| 価格目安 | 約5,832円/kg |
柴犬の飼い主さんの声
アカナ パシフィカドッグ
こんな方におすすめ
- オメガ3が豊富な魚主体のフードで皮膚被毛をケアしたい
- グレインフリー・無添加のフードを選びたい
- 高タンパクで活発な柴犬の体づくりを支えたい
ニシン・サバ・カレイなど6種以上の魚を使ったグレインフリーフード。オメガ3脂肪酸を1.5%含み、皮膚・被毛のコンディションに配慮した栄養構成です。タンパク質35%と高く、活発な柴犬の体づくりを支えます。穀物を使わず、人工添加物も不使用。粒サイズは6〜8mmです。
| 主原料 | 魚(ニシン・サバ・カレイなど) |
|---|---|
| タンパク質/脂質 | 35% / 17% |
| カロリー | 354.5kcal/100g |
| 粒サイズ | 約6〜8mm |
| 価格目安 | 約3,003円/kg |
柴犬の飼い主さんの声
「気になった点は、全年齢と書いてあるけど粒が直径1㌢ほどあり硬く、本当にパピーでも大丈夫なのか?と不安。喜んで完食はしているけど、消化されているのか不明。 ウンチ...」
おすすめフード比較表
| 商品名 | 主原料 | オメガ3 | 特徴 | 価格/kg |
|---|---|---|---|---|
| HEKA サーモン | サーモン | - | サーモン主原料、グレインフリー | 約2,211円 |
| 犬猫生活 天然鹿肉 | 鹿肉(国産) | - | 鹿肉の低アレルゲン、国産・無添加 | 約5,832円 |
| アカナ パシフィカドッグ | 魚(6種以上) | 1.5% | オメガ3豊富、グレインフリー | 約3,003円 |
うちの子にはどれ?タイプ別の選び方
- デリケートな皮膚をコスパよくケアしたい → サーモン主原料・グレインフリーで続けやすいHEKA グレインフリー サーモン
- 定番のタンパク源を避けたい・国産無添加にこだわりたい → 鹿肉主原料の低アレルゲン設計犬猫生活 国産の天然鹿肉
- 高タンパクで活発な体づくりと皮膚被毛を支えたい → オメガ3豊富な魚主体のアカナ パシフィカ
ここからは、実際に柴犬と暮らす飼い主さんから寄せられた口コミです。同じ犬種だからこそ参考になる、リアルな声をご覧ください。
柴犬のフード別口コミランキング
上のおすすめフードは栄養バランスと犬種適性で選んだ「プロ目線の3選」。こちらは柴犬の飼い主さん59人が実際に使って評価した「リアルな声」です。どちらも参考に、愛犬に合う1品を見つけてください。
※ 柴犬の飼い主さんの口コミのみを集計し、犬種別の平均評価が高い上位3商品をピックアップしています
「食いつき良い」
柴犬の1日の食事量は?
体重10kgの柴犬で1日150〜175g(360kcal/100gフードの場合)が目安。活発な子は早見表の「活発」列を、室内飼いで運動量が少ない場合は控えめを目安に、体型を見ながら調整しましょう。
柴犬は個体差が大きい犬種です。体重に合わせて適切な給餌量を調整しましょう。
| 体重 | 成犬(標準) | 成犬(活発) | シニア犬 |
|---|---|---|---|
| 7kg | 110〜130g | 135〜155g | 95〜110g |
| 8kg | 125〜145g | 150〜175g | 105〜125g |
| 10kg | 150〜175g | 185〜210g | 130〜150g |
| 12kg | 175〜200g | 215〜245g | 150〜175g |
💡 換毛期の給餌量調整
春と秋の換毛期は、被毛の生え替わりに多くの栄養が消費されます。この時期は通常の給餌量の10〜15%増を目安に調整し、被毛の状態を観察しましょう。毛艶が悪い、抜け毛がなかなか収まらない場合は、オメガ脂肪酸サプリメントの追加も検討してください。
愛犬の体重から1日の必要カロリーを正確に知りたい場合は、カロリー自動計算ツールもご活用ください。
BCS(ボディコンディションスコア)で体型チェック
柴犬は密度の高い被毛で体型が見た目ではわかりにくいため、体重の数値だけでなく実際に触って判断することが大切です。
- 肋骨:軽く触れて肋骨が感じられればOK。触っても分からないのは太りすぎ
- 腰のくびれ:上から見て、肋骨の後ろに軽いくびれがあればOK
- お腹のライン:横から見て、お腹がなだらかに引き締まっていればOK
フードの切り替え方
柴犬は消化器系がデリケートな傾向があります。新しいフードに切り替える際は、7〜10日かけてゆっくり移行しましょう。
- 1〜3日目:新フード25% + 旧フード75%
- 4〜6日目:新フード50% + 旧フード50%
- 7〜9日目:新フード75% + 旧フード25%
- 10日目以降:新フード100%
柴犬のドッグフードに関するよくある質問
柴犬に合うドッグフードのおすすめは?
WANPAKU が130種類以上から選定した3選は、HEKA グレインフリー サーモン(サーモン主原料・グレインフリー)、犬猫生活 国産の天然鹿肉(鹿肉の低アレルゲン・国産)、アカナ パシフィカドッグ(魚6種以上・オメガ3豊富)です。いずれもAAFCO栄養基準を満たします[1]。
柴犬の皮膚トラブルにフードは関係ある?
柴犬に多いアトピー性皮膚炎は環境要因も関わり、フードだけで解決できるとは限りません。ただし食物アレルギーが関係していることも多く、アレルゲンを避けたフードで配慮できる部分があります。オメガ3脂肪酸が豊富な魚主体のフードは皮膚の栄養に配慮した設計です。フードを見直す場合は2〜3ヶ月ほど様子を見て、改善しないときは獣医師に相談してください。
柴犬に与えてはいけない食べ物は?
玉ねぎ・ねぎ類、チョコレート、ぶどう・レーズン、キシリトール入りの食品は中毒を起こすため絶対に与えないでください。また、柴犬はアレルギーを起こしやすいため、鶏肉・牛肉・小麦・トウモロコシなど、これまで体に合わなかった食材は避けます。おやつは1日の給餌量の10%以内にとどめ、主食の総合栄養食を中心にしましょう。
柴犬の1日の給餌量の目安は?
成犬の柴犬の1日の給餌量は、体重8kgで約125〜175g、10kgで約150〜210g、12kgで約175〜245gが目安です(活動量による・360kcal/100gのフードの場合)。柴犬は個体差が大きいため、BCS(ボディコンディションスコア)を確認しながら2週間ごとに見直すことをおすすめします。
柴犬の子犬には、どんなフードを選べばいい?
子犬期は成長のために十分な栄養とエネルギーが必要なため、子犬用または全年齢対応の総合栄養食を選びます。柴犬は皮膚がデリケートな子が多いため、早い時期から良質なタンパク質とオメガ脂肪酸を含むフードに慣らしておくと安心です。生後12ヶ月ごろまでは月齢に応じて必要量が変わるので、パッケージの表示と体型を見ながら調整しましょう。
まとめ
柴犬のフード選びは、オメガ3・6脂肪酸、良質なタンパク質、アレルゲンへの配慮、適度な脂質、嗜好性の5つがポイントです。
「体を掻いてばかりいる」「皮膚が赤い」と感じたら、まずは今のフードのタンパク源を確認してみてください。鶏肉や牛肉が体に合っていない可能性もあり、タンパク源を見直すことは柴犬の体質に向き合う一歩になります。気になる症状が続くときは獣医師にも相談しましょう。
柴犬との暮らしで飼い主さんができる最も身近なケアが、毎日の食事です。一つずつ、できることから試してみてください。