「うちの柴犬、最近よく体を掻いているな…」そんなふうに気になったこと、ありませんか?
実は柴犬って、見た目はたくましいのに皮膚がデリケートな子が多いんです。アトピー性皮膚炎になりやすい犬種としても知られていて、フード選びで悩む飼い主さんも少なくありません。
でも安心してください。毎日のごはんの栄養バランスは、皮膚や被毛の健康維持に影響すると考えられています。
この記事では、柴犬の体質に合ったフードの選び方と、おすすめのドッグフードを詳しくご紹介します。
柴犬ってどんな体質?栄養面で気をつけたいこと
柴犬は体重7〜12kgくらいの中型犬(小型犬に分類されることも)で、日本でもっとも古い歴史を持つ犬種のひとつです[2]。海外でも「Shiba Inu」として大人気ですが、実は独自の体質と栄養ニーズがあります。
ダブルコートの被毛
柴犬の最大の特徴は、密度の高いダブルコート(二重被毛)です。硬い上毛と柔らかい下毛からなり、年に2回の換毛期には大量の毛が抜け替わります。この被毛を健康に維持するには、良質なタンパク質とオメガ脂肪酸がポイントになります。
活発な運動量
もともと猟犬として活躍していた柴犬は、現代でも活発で運動量が多い犬種です。毎日の散歩や遊びで消費するエネルギーを補うために、適度な脂質とカロリーが必要です。ただし、室内飼いで運動量が少ない場合は、肥満に確認しておきましょう。
頑固で食にこだわる性格
柴犬は賢く独立心が強い性格で、食べ物に対しても好き嫌いがはっきりしていることがあります。気に入らないフードは頑として食べない「食べムラ」や「偏食」が見られることも。嗜好性の高いフード選びも重要なポイントです。
💡 柴犬の標準サイズ
JKC(ジャパンケネルクラブ)の基準では、オスは体高39.5cm・体重9〜11kg、メスは体高36.5cm・体重7〜9kgが標準とされています。「豆柴」と呼ばれる小さめの個体もいますが、正式な犬種としては認められていません。
柴犬がかかえやすい健康トラブルって?
柴犬は犬種特有の体質から、いくつかの健康上の課題を抱えやすい傾向があります。日々のフード選びで、こうしたポイントに配慮してあげたいものです。
📊 柴犬の飼い主さんが気になること
柴犬の飼い主さん203人の診断利用データ(2025年9月〜2026年2月)
柴犬の飼い主さん、「しきりに体を掻いている」「皮膚が赤い」と感じたことはありませんか? 約3人に2人(63.1%)が皮膚・被毛、2人に1人(50.2%)がアレルギーで悩んでいます。柴犬に多いアトピー性皮膚炎、毎日のフードでケアしてあげたいですね。
1. アトピー性皮膚炎・アレルギー
柴犬で最も多い健康課題が皮膚トラブルです[3]。特にアトピー性皮膚炎の発症率が高く、ペット保険のデータでは柴犬の約3頭に1頭が皮膚疾患で動物病院を受診していると報告されています[5]。
症状としては、皮膚の赤み、激しい痒み、脱毛、フケなどがあります。原因はハウスダスト、花粉などの環境アレルゲンのほか、食物アレルギーが関係していることも少なくありません。特に小麦、トウモロコシ、鶏肉、牛肉などがアレルゲンになりやすいとされています。
2. 換毛期の被毛トラブル
柴犬のダブルコートは、春と秋の年2回、大量の換毛があります。この時期は被毛の生え替わりに多くの栄養が使われるため、栄養不足になると被毛の質が低下したり、皮膚トラブルが悪化したりすることがあります。
換毛期には通常より多くのタンパク質、オメガ脂肪酸、亜鉛、ビオチンなどが必要です。フードの栄養バランスを見直し、必要に応じて給餌量を増やすことを検討しましょう。フード選びの参考には皮膚・被毛ケアフードの比較ガイドをご覧ください。
3. 食べムラ・偏食
柴犬は頑固な性格から、「今日はこのフードを食べたくない」と突然食べなくなることがあります。これは単なるわがままの場合もあれば、体調不良のサインの場合もあるため、注意深く観察が必要です。
健康上の問題がなければ、嗜好性の高いフードへの切り替えや、トッピングの活用などで変わることがあります。
⚠️ こんな症状があったら獣医師に相談を
皮膚を激しく掻きむしる、脱毛が広がっている、皮膚から出血や膿が見られる、食欲不振が3日以上続くなどの症状がある場合は、早めに獣医師に相談してください。
フード選び5つのポイント
それでは、柴犬の特性を踏まえて、最適なドッグフードを選ぶための5つのポイントを見ていきましょう。
ポイント1: オメガ3・6脂肪酸が豊富
柴犬の皮膚と被毛の健康には、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸が非常に重要です[4]。オメガ3脂肪酸は皮膚の栄養として知られており、皮膚が気になる子にも選ばれています。オメガ6脂肪酸は皮膚の栄養として重要な成分です。
オメガ3が0.8%以上、オメガ6:オメガ3の比率が5:1〜10:1のフードが合っています。サーモンなどの魚を主原料としたフードは、オメガ3が豊富に含まれています。
ポイント2: 良質な動物性タンパク質
健康な被毛と筋肉を維持するために、タンパク質25%以上のフードを選びましょう。特に動物性タンパク質(肉、魚)を主原料としたフードは、消化吸収が良く、アミノ酸バランスにも優れています。
ポイント3: アレルゲンへの配慮
柴犬はアレルギーを起こしやすい犬種のため、アレルゲンになりやすい原材料を避けることが重要です。特に小麦、トウモロコシ、大豆などの穀物アレルギーがある場合は、グレインフリーのフードを検討しましょう。
また、アレルゲンの特定が難しい場合は、単一タンパク源(シングルプロテイン)のフードから始めて、原因を絞り込むのも有効な方法です。
💡 除去食試験とは
食物アレルギーが疑われる場合、これまで食べたことのないタンパク源(鹿肉、カンガルー肉など)のフードに8〜12週間切り替えて、症状が改善するか確認する方法です。獣医師の指導のもとで行うとよいでしょう。
ポイント4: 適度な脂質バランス
活発な柴犬には、脂質12〜18%程度のフードがおすすめです。脂質は効率の良いエネルギー源であり、被毛の艶やかさにも貢献します。ただし、室内飼いで運動量が少ない場合や、肥満傾向の場合は、脂質控えめ(12%以下)を選びましょう。
ポイント5: 嗜好性の高さ
食べムラのある柴犬には、嗜好性(食いつき)の高いフードを選ぶことも重要です。国産原材料を使用したフードや、フレッシュフード、ウェットフードをトッピングするなど、工夫してみてください。
おすすめドッグフード5選
ここからは、柴犬の特性を踏まえてWANPAKUが厳選したおすすめフードをご紹介します。すべてAAFCO栄養基準を満たした総合栄養食です[1]。
HEKA グレインフリー サーモン
こんな子におすすめ
- 皮膚の健康が気になる柴犬
- 穀物アレルギーのある子
- コスパ重視で良質フードを探している方
フレッシュサーモン25%とサーモンオイル0.5%を使用したプレミアムフードです。柴犬の皮膚の健康維持に配慮しており、グレインフリーなので穀物アレルギーの子にも安心。小粒設計で食べやすく、コスパも優秀です。
| タンパク質 | 23% |
|---|---|
| 脂質 | 8.5% |
| カロリー | 343.1kcal/100g |
| 価格目安 | 約2,211円/kg |
GO! LID サーモン グレインフリー
こんな子におすすめ
- 食物アレルギーの原因を特定したい子
- 皮膚の赤みやかゆみが続いている柴犬
- シンプルな原材料のフードを探している方
サーモンを唯一の動物性タンパク源とした、食物アレルギーに配慮したフードです。LID(Limited Ingredient Diet=限定原材料)設計で、アレルゲンとなりやすい原材料を極力排除。食物アレルギーが気になる場合のフード選びの選択肢のひとつです。柴犬の皮膚の健康が気になる飼い主さんにおすすめです。
| タンパク質 | 24% |
|---|---|
| 脂質 | 12% |
| カロリー | 408.4kcal/100g |
| 価格目安 | 約1,823円/kg |
アカナ パシフィカドッグ
こんな子におすすめ
- 運動量が多くて活発な柴犬
- 魚ベースの高タンパクフードを探している方
- 皮膚・被毛の健康を重視したい子
ニシン、サバ、カレイなど多種の魚を原材料に使用した、高タンパク35%のプレミアムフードです。鶏肉・牛肉を一切使用していないため、これらにアレルギーがある柴犬にも安心。オメガ3脂肪酸1.5%と豊富に含まれ、皮膚・被毛の栄養に配慮した設計です。活発な柴犬の筋肉維持にも適しています。
| タンパク質 | 35% |
|---|---|
| 脂質 | 17% |
| カロリー | 354.5kcal/100g |
| 価格目安 | 約3,003円/kg |
プロフェッショナル・バランス 1歳から
こんな子におすすめ
- 手頃な価格で毎日続けやすいフードが良い
- グルコサミン配合のフードが良い
- お腹に配慮した乳酸菌入りフードが良い
国産の総合栄養食で、約1,228円/kgと手頃な価格帯が魅力のプレミアムフード。グルコサミン520mg/kgを含む栄養構成で、柴犬の関節の栄養に配慮。乳酸菌を含む栄養構成で、お腹にも配慮した設計です。柴犬は食にこだわりの強い犬種ですが、チキンベースで嗜好性も高く、毎日の食事に取り入れやすい一品です。
| カロリー | 365kcal/100g |
|---|---|
| 粒サイズ | 約8mm |
| 主原料 | チキン |
| 価格目安 | 約1,228円/kg |
アランズナチュラルドッグフード
こんな子におすすめ
- 食物アレルギーが心配な柴犬
- シンプルな原材料のフードを探している方
- お腹が弱めで消化に配慮したい子
グラスフェッドラム40%を主原料とした、原材料わずか9種類のシンプルなフードです。鶏肉・牛肉・小麦・トウモロコシを一切使用しておらず、食物アレルギーが気になる柴犬に適しています。グレインフリー設計で、オメガ3脂肪酸1.0%配合により皮膚・被毛の栄養にも配慮した設計です。
| タンパク質 | 19.25% |
|---|---|
| 脂質 | 11% |
| カロリー | 341kcal/100g |
| 価格目安 | 約3,366円/kg |
おすすめフード比較表
| 商品名 | 主原料 | オメガ3 | 特徴 | 価格/kg |
|---|---|---|---|---|
| HEKAサーモン | サーモン | - | 皮膚に配慮、グレインフリー | 約2,211円 |
| GO! LID サーモン | サーモン | 0.9% | 単一タンパク、アレルギーに配慮 | 約1,823円 |
| アカナ パシフィカドッグ | サーモン(多種魚) | 1.5% | 高タンパク、活発な子向け | 約3,003円 |
| プロフェッショナル・バランス | 365kcal | チキン | 国産、グルコサミン配合、コスパ◎ | 約1,228円 |
| アランズナチュラル | グラスフェッドラム | 1.0% | 原材料9種、アレルギーに配慮 | 約3,366円 |
体重別の給餌量目安
柴犬は個体差が大きい犬種です。体重に合わせて適切な給餌量を調整しましょう。
| 体重 | 成犬(標準) | 成犬(活発) | シニア犬 |
|---|---|---|---|
| 7kg | 110〜130g | 135〜155g | 95〜110g |
| 8kg | 125〜145g | 150〜175g | 105〜125g |
| 10kg | 150〜175g | 185〜210g | 130〜150g |
| 12kg | 175〜200g | 215〜245g | 150〜175g |
💡 換毛期の給餌量調整
春と秋の換毛期は、被毛の生え替わりに多くの栄養が消費されます。この時期は通常の給餌量の10〜15%増を目安に調整し、被毛の状態を観察しましょう。毛艶が悪い、抜け毛がなかなか収まらない場合は、オメガ脂肪酸サプリメントの追加も検討してください。
フードの切り替え方
柴犬は消化器系がデリケートな傾向があります。新しいフードに切り替える際は、7〜10日かけてゆっくり移行しましょう。
- 1〜3日目:新フード25% + 旧フード75%
- 4〜6日目:新フード50% + 旧フード50%
- 7〜9日目:新フード75% + 旧フード25%
- 10日目以降:新フード100%
よくある質問
Q. 柴犬の皮膚トラブルにフードは関係ある?
フードの変更で皮膚トラブルに変化が見られるケースがあります。柴犬に多いアトピー性皮膚炎は、食物アレルギーが関係していることも多く、アレルゲンを避けたフードへの切り替えで症状が落ち着くことがあります。オメガ3脂肪酸が豊富な魚主体のフードは、皮膚の栄養に配慮した設計です。変化を実感するまでには2〜3ヶ月の継続が必要です。
Q. 柴犬の換毛期に適したフードは?
換毛期には、被毛の栄養として知られるオメガ3・オメガ6脂肪酸が豊富なフードがおすすめです。特にオメガ3脂肪酸は被毛の栄養として、オメガ6脂肪酸は皮膚の栄養として知られています。また、良質なタンパク質(25%以上)も健康な被毛の成長に欠かせません。換毛期は栄養消費が増えるため、給餌量を10%程度増やすことも検討しましょう。
Q. 柴犬の1日の給餌量の目安は?
成犬の柴犬(体重10kg)の場合、1日あたり約150〜180gが目安です(360kcal/100gのフードの場合)。柴犬は個体差があり、7kgの小柄な子から12kgを超える大きめの子までいます。体重に合わせて給餌量を調整し、BCS(ボディコンディションスコア)を確認しながら2週間ごとに見直すことをおすすめします。
Q. 柴犬の食べムラ・偏食はどう対処する?
柴犬は賢く頑固な性格から、食べムラや偏食が出やすい犬種です。対策としては、食事時間を決めて15〜20分で片付けること、おやつの与えすぎを控えること、フードにトッピング(ささみ、野菜など)を加えて嗜好性を高めることなどが有効です。また、嗜好性の高い国産フードや、フレッシュフードへの切り替えで変わることもあります。
まとめ
柴犬のドッグフード選びでは、オメガ3・6脂肪酸、良質なタンパク質、アレルゲンへの配慮、適度な脂質、嗜好性の5つのポイントを押さえることがポイントになります。
特に柴犬は皮膚トラブルを抱えやすい犬種のため、オメガ3脂肪酸が豊富な魚主体のフードを選ぶことで、皮膚・被毛の栄養に配慮した食事になります。
柴犬の飼い主さんがまず取り組むべきは、かゆみや皮膚トラブルが続く場合のアレルゲン特定です。現在のフードのタンパク源を確認し、鶏肉や牛肉が含まれているなら魚主体のフードに切り替えて4〜8週間様子を見る「除去食試験」を検討してください。原因が特定できれば、フード選びの精度が格段に上がります。