「愛犬がいつものフードを食べてくれない…」「お皿に顔を近づけるけど、結局食べずに離れていく…」——そんなお悩みを抱えていませんか?
毎日の食事は愛犬の健康を支える大切な時間。それなのに食べてくれないと、心配になります。「もしかして体調が悪いの?」「フードが合わないのでは?」と、不安な気持ちになるのは当然のことです。
でも、ご安心ください。実は、犬が食べない理由は研究でわかってきています。健康な成犬でも一時的に食欲が落ちることは珍しくなく、その原因の多くは環境的・行動的要因といわれています。正しく原因を理解すれば、対策も見えてきます。
この記事では、研究と動物行動学の知見をもとに、犬が食べない5つの主要な理由と、今日からすぐに実践できる7つの対策を解説します。おすすめのフードもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
📊 食欲不振で悩む飼い主さんが同時に抱える悩み
当サイト診断データ 2025年9月〜2026年1月(n=477)
食欲不振を選択した飼い主さんの46.8%が涙やけ、43.0%が皮膚・被毛の悩みも抱えています。食欲と全身の健康状態は密接に関連しています。
食べない理由1: 嗅覚刺激の不足
犬の食欲は「匂い」が9割
人間は約500万個の嗅覚受容体を持っていますが、犬は約2億2000万個もの嗅覚受容体を持っており、嗅覚の感度は人間の100万倍以上といわれています[1]。
これに対して、犬の味覚受容体(味を感じるセンサー)は約1,700個と、人間の9,000個と比べて大幅に少ないです[2]。つまり、犬は「味」よりも「匂い」でフードの良し悪しを判断しています。
データ: 嗅覚が食欲を支配する
Cornell大学の専門家によると、犬の嗅球(嗅覚を処理する脳領域)は人間の約30倍大きく、さらに各嗅覚受容細胞に数百本の繊毛があるため、微量の匂い物質を検出できます。この高度な嗅覚システムにより、犬は匂いの段階でほぼ食べる・食べないの判断を下しているといわれています。
大きな粒ほど香りが強い
AFB International社の嗜好性研究では、驚くべき事実が明らかになりました。フードの粒サイズを3種類(小:7-8mm、中:11-12mm、大:15-16mm)用意したところ、大きい粒は小さい粒よりも23%も多くの揮発性分子(香り成分)を放出していたのです[3]。
🔬 データ
大きい粒の方が表面積が広く、また内部の油脂成分や香り成分が多く含まれるため、より強い香りを発します。この香りが犬の食欲を強く刺激するのです。
フードが古くなると香りが飛ぶ
ドッグフードは開封後、空気に触れることで香り成分が徐々に飛んでいきます。特に以下の条件で香りの劣化が早まります:
- 高温多湿: 夏場の室温(25℃以上)では酸化が進行
- 直射日光: 光による油脂の劣化
- 開封後1ヶ月以上: 香り成分が大幅に減少
愛犬が「昨日まで食べていたのに今日は食べない」という場合、フードの香りが弱くなっている可能性があります。
対策: 嗅覚を刺激する3つの方法
① フードを温める
フードを電子レンジで10-15秒温めると、揮発性化合物の放出が増加し、犬の食欲を刺激します[4]。人肌程度(体温と同じ約38℃)が理想的です。
⚠️ 注意点
熱すぎると口の中をやけどする危険があります。必ず手で触って温度をチェックしてから与えてください。
② トッピングで香りをプラス
香りの強い食材をトッピングすると、フード全体の香りを高めるできます。犬が好む香りの食材:
- ささみ(茹でて細かく裂いたもの)
- 鶏レバー(茹でて刻んだもの)
- かつお節(少量)
- 犬用ふりかけ(市販品)
ただし、トッピングの量は全体の10-15%以下に抑えることが大切です。多すぎると栄養バランスが崩れてしまいます。
③ 新鮮な状態を保つ
- 開封後は密閉容器に移し替える
- 冷暗所で保管(直射日光を避ける)
- 開封後は1ヶ月以内に使い切る
- 大容量パックよりも小分けパックを選ぶ
食べない理由2: ストレスと心理的要因
ストレスが食欲を奪うメカニズム
人間と同じように、犬もストレスを感じると食欲が落ちます。これは生物学的に理にかなった反応です。
ストレスを感じると、犬の体内ではコルチゾール(ストレスホルモン)が分泌されます。このホルモンは「戦うか逃げるか」という緊急モードを作り出し、消化器系の活動を抑制します。結果として、食欲が低下してしまいます。
研究でわかるストレスと食欲の関係
Journal of Veterinary Behaviorで発表された研究では、犬の感情的食事行動と飼い主の認識に関する調査されました[5]。その結果:
- 多くの飼い主が「愛犬はストレスや感情状態の変化で食事摂取量が変わる」と報告
- 分離不安を持つ犬は、飼い主の不在時に食べない傾向が強い
- 依存性の高い犬ほど、環境変化で食欲が落ちやすい
犬がストレスを感じる主な状況
① 環境の変化
- 引っ越し: 新しい家の匂いや音に慣れるまで数日〜数週間かかる
- 家族構成の変化: 新しい赤ちゃん、新しいペットの加入
- 食事場所の変更: いつもと違う場所で食べることへの不安
② 分離不安
飼い主が不在の時に強い不安を感じる「分離不安」の犬は、一人で食べることを拒否する場合があります。飼い主が帰宅すると食べ始めるのが特徴です。
③ 騒音や混雑
- 工事の音や雷
- 食事中に子供が近寄ってくる
- 他のペットが食事の邪魔をする
④ 食器や食事場所への恐怖
過去に食器が倒れて大きな音がした、食事中に怒られたなどのネガティブな記憶がある場合、その場所や食器を避けるようになります。
対策: ストレスフリーな食事環境を作る
① 静かで落ち着いた場所で食べさせる
- 人通りの少ない部屋の隅
- テレビや音楽の音量を下げる
- 食事中はそっと見守る(過度な関心は逆効果)
② 食事のルーティンを一定に保つ
- 同じ時間に食事を与える
- 同じ場所で食べさせる
- 同じ食器を使い続ける
③ 複数頭飼育の場合は別々に
他の犬に食べ物を取られる不安があると、ゆっくり食べられません。それぞれ別の部屋で食べさせるか、十分な距離を保つことが大切です。
④ ポジティブな経験を増やす
食事の時間を楽しい時間と関連付けることで、食欲が戻ることがあります:
- 食事の前に短い散歩をする(運動で食欲増進)
- 食べ終わったら優しく褒める
- 無理強いはしない(プレッシャーは逆効果)
食べない理由3: 粒サイズの不適合
「小型犬には小粒」は間違いだった
長年、ペットフード業界では「小型犬には小さい粒、大型犬には大きい粒」という常識がありました。しかし、最新研究でこの常識が覆されました。
驚きの研究結果: すべての犬が大きい粒を好む
AFB International社の研究チームは、40頭の犬(小型犬・中型犬・大型犬)を対象に、3種類の粒サイズの嗜好性テストを実施しました[6]:
- 小粒: 7-8mm
- 中粒: 11-12mm
- 大粒: 15-16mm
結果は衝撃的でした。体のサイズに関係なく、すべての犬が大きい粒を最も好んだのです。小型犬(30ポンド/13.6kg未満)でさえ、大粒のフードを最も多く食べました。
なぜ大きい粒が好まれるのか?
① 香りが強い
前述の通り、大粒は小粒よりも23%多くの香り成分を放出します。犬は匂いで食べ物を選ぶため、この差が大きく影響します。
② 食感が良い
研究では、大粒のフードは食感スコアが最も高かったことも報告されています。犬は硬めの食感を好む傾向があり、噛み応えのある大粒が好まれるといわれています。
③ 満足感が高い
大きい粒はゆっくり噛んで食べる必要があるため、満足感が高く、食事への集中力も増します。
例外: 粒が大きすぎて食べられない場合
ただし、次のような場合は小粒の方が適していることもあります:
- 歯周病や歯が抜けている犬
- 顎の力が弱い超小型犬(3kg以下のチワワなど)
- 高齢犬で噛む力が衰えている場合
対策: 粒サイズを見直す
- 現在のフードの粒サイズを測る(定規で測定)
- 7-8mm以下の小粒なら、中粒(11-12mm)または大粒(15-16mm)を試す
- 複数のサイズを少量ずつ購入し、愛犬の好みを観察する
食べない理由4: 栄養バランスの問題
栄養不足が食欲を低下させる
意外に思われるかもしれませんが、栄養バランスの悪いフードは食いつきが悪くなるといわれています。
犬の体は本能的に「必要な栄養が足りていない」と感じると、そのフードを避けようとする傾向があります。これは自然界で生き残るための防衛本能です。
特に重要な栄養素
① タンパク質の質と量
犬は肉食寄りの雑食動物で、高品質な動物性タンパク質が大切です。成犬で最低18%、成長期の子犬で最低22.5%のタンパク質がおすすめといわれています[7]。
問題はタンパク質の「質」です。植物性タンパク質(大豆、トウモロコシなど)ばかりのフードは、犬の本能的な欲求を満たせず、食いつきが悪くなってしまいます。
② 脂肪の重要性
脂肪は風味と香りの主要な担い手です。脂肪含有量が低すぎるフード(8%以下)は、香りが弱く、食欲を刺激しにくい傾向があるといわれています。
③ ビタミンB群の欠乏
特にビタミンB12(コバラミン)の欠乏は、食欲不振を引き起こすことが知られています[8]。文献の症例報告では、栄養バランスの悪い食事を与えられていた犬が、ビタミンB12欠乏により食欲不振と体重減少が見られたケースが報告されています。
グレインフリーフードとの関連
近年、グレインフリー(穀物不使用)フードが人気ですが、注意が大切です。
FDAの調査によると、2014年から2019年の間に報告された非遺伝性DCM(拡張型心筋症)症例の90%以上がグレインフリーフード、93%にエンドウ豆やレンズ豆が含まれていたことが明らかになりました[9]。
アメリカFDA(食品医薬品局)は、豆類(エンドウ豆、レンズ豆など)を多く含むグレインフリーフードとDCMの関連性について調査を続けていますが、因果関係は確立されていません。
対策: 栄養バランスの見直し
① AAFCOの栄養基準を満たすフードを選ぶ
パッケージに「AAFCO栄養基準を満たす」または「総合栄養食」の表示があることをチェックしましょう。これは最低限の栄養要件を満たしていることの証です。
② 原材料の最初の3つをチェック
原材料は含有量の多い順に記載されています。最初の3つに具体的な肉類(鶏肉、サーモン、ラム肉など)が入っているフードを選びましょう。
避けるべき表記:
- 「ミートミール」(何の肉かわからない)
- 「副産物」(品質が不明)
- 「穀類」が最初に来る(タンパク質が不足)
③ 脂肪含有量をチェック
成犬用フードで10-15%、活動的な犬や成長期の子犬で15-20%の脂肪含有量が理想的です。
④ グレインフリーは慎重に
穀物アレルギーが確認されていない限り、無理にグレインフリーを選ぶ必要はありません。通常の穀物入りフードでも、高品質なものは十分に消化可能です。
食べない理由5: 健康上の問題
食欲不振は病気のサイン
ここまで見てきた環境的・行動的要因とは別に、健康上の問題が食欲不振の原因となっている場合があります。これは最も注意が大切な理由です。
2種類の食欲不振
食欲不振は2つのタイプに分類されます:
① 真性食欲不振
食べたいという欲求そのものが失われている状態。全身性の病気(感染症、臓器不全、がんなど)が原因で起こります。
② 偽性食欲不振
食べたい気持ちはあるが、口や喉の痛みで食べられない状態。口内炎、歯周病、喉の炎症などが原因です。
フードの近くに行くが食べない、食べようとするが痛そうに首を引っ込める場合は、偽性食欲不振の可能性があります。
食欲不振を引き起こす主な病気
① 口腔内の問題
- 歯周病: 3歳以上の犬の約80%が罹患[10]
- 口内炎: 口の中が赤く腫れる
- 歯の破折: 硬すぎるおもちゃや骨で歯が折れる
- 口腔内腫瘍: 高齢犬に多い
② 消化器系の問題
- 胃腸炎: 嘔吐や下痢を伴う
- 膵炎: 腹痛、嘔吐、食欲不振
- 腸閉塞: 異物を飲み込んだ場合
- 炎症性腸疾患(IBD): 慢性の消化器症状
③ 全身性の病気
- 腎臓病: 高齢犬に多く、尿毒症による食欲不振
- 肝臓病: 黄疸、元気消失
- 糖尿病: 多飲多尿、体重減少
- 感染症: 発熱、倦怠感
- がん: 様々な症状
④ 薬の副作用
抗生物質、鎮痛剤、抗がん剤などの薬の副作用で食欲が落ちることもあります。新しい薬を始めた後に食欲が落ちた場合は、獣医師に相談しましょう。
見逃してはいけない症状
食欲不振に加えて以下の症状がある場合は、すぐに動物病院を受診してください:
- 嘔吐(特に繰り返す場合)
- 下痢(特に血便)
- ぐったりしている(元気がない)
- 呼吸が荒い
- お腹を触ると痛がる
- よだれが多い
- 体重が急激に減った(1週間で5%以上)
- 水も飲まない(脱水の危険)
フード選びは何を基準に選べばいい?今日からできる7つの対策
ここまでの内容を踏まえて、今日からすぐに実践できる具体的な対策をまとめました。
対策1: フードを温める
- 電子レンジで10-15秒温める
- 人肌程度(約38℃)が目安
- 必ず手で温度チェックしてから与える
対策2: トッピングを追加する
- 茹でたささみや鶏レバーを細かく刻む
- 全体の10-15%以下の量に抑える
- かつお節や犬用ふりかけも効果的
対策3: 食事環境を見直す
- 静かな場所で食べさせる
- 他のペットから離す
- 食事中はそっと見守る(ジロジロ見ない)
対策4: 食事の時間と場所を一定に
- 毎日同じ時間に与える
- 同じ場所で食べさせる
- ルーティンを確立する
対策5: 適度な運動をさせる
- 食事の30分前に散歩をする
- 運動で食欲が増進する
- ただし、激しすぎる運動は逆効果(疲れすぎて食べない)
対策6: フードの保管のしかたを改善
- 密閉容器に移し替える
- 冷暗所で保管
- 開封後1ヶ月以内に使い切る
- 大袋より小分けパックを選ぶ
対策7: フードの粒サイズや種類を変えてみる
- 現在小粒なら中粒・大粒を試す
- 複数の種類を少量ずつ購入して比較
- タンパク質源を変える(チキン→サーモンなど)
⚠️ 注意: フードの急な切り替えはNG
新しいフードに切り替える際は、7-10日かけて徐々に混ぜる割合を増やしていきましょう。急な変更は下痢や嘔吐の原因になります。
うちの子にはどれが合う?食いつき改善におすすめのフード3選
ここでは、嗅覚刺激と嗜好性向上に特化した、食いつき改善が期待できるフードを3つご紹介します。いずれも高脂肪で香りが強く、トライプ配合により嗜好性を高めた製品です。
K9ナチュラル フリーズドライ ラム&キングサーモン
| 主原料 | 子羊肉、鮭、グリーントライプ(子羊) |
|---|---|
| 成分 | タンパク質40% / 脂質38% / 繊維2.5% / 515kcal/100g |
| タイプ・対象年齢 | フリーズドライ・全年齢対応 |
| 食いつきサポート | グリーントライプ配合、高脂肪38%で香り強め |
💡 こんな子におすすめ
- 香りが強いフードで食欲を刺激したい子に
- 水で戻して温めると更に香りが立つので、食いつきが悪い子に試してほしい
- 腸内環境もケアしたい子にぴったり
ニュージーランド産のラム肉とサーモンをフリーズドライ加工した、香り高いプレミアムフードです。脂肪38%という高脂肪設計により、犬が最も反応する香り成分を豊富に含んでいます。グリーントライプの配合で嗜好性も抜群。水で戻して人肌程度に温めることで、さらに香りが強まり食欲を刺激します。
WOOF ワフ ビーフ
| 主原料 | ビーフ、ビーフハート、ビーフトライプ |
|---|---|
| 成分 | タンパク質32% / 脂質38% / 繊維4% / 520kcal/100g |
| タイプ・対象年齢 | フリーズドライ・全年齢対応 |
| 食いつきサポート | ビーフトライプ配合、高脂肪38%で濃厚な香り |
💡 こんな子におすすめ
- 牛肉が好きで、濃厚な香りで食欲を刺激したい子に
- 単一タンパク質なのでアレルギーが心配な子にも安心
- 水で戻すと生肉のような食感と香りが広がるので、偏食気味の子にぴったり
ニュージーランド産のグラスフェッドビーフを100%使用したフリーズドライフードです。ビーフトライプの強い香りと、脂肪38%による濃厚な風味が、食欲不振の犬の嗅覚を強く刺激します。単一タンパク質源なのでアレルギーのある子にも安心。水で戻すと生肉のような食感と香りが広がります。
ZIWI エアドライ ラム
| 主原料 | ラム生肉、ラムトライプ生肉、ラムハート生肉 |
|---|---|
| 成分 | タンパク質38% / 脂質30% / 繊維3% / 495kcal/100g |
| タイプ・対象年齢 | エアドライ・全年齢対応 |
| 食いつきサポート | ラムトライプ配合、生肉に近い香りと食感 |
💡 こんな子におすすめ
- そのまま与えられる手軽さを重視したい飼い主さんに
- ラム肉が好きで、生肉に近い香りと食感で食欲を刺激したい子に
- 腸内環境も総合的にケアしたい子にぴったり
ニュージーランド産ラム肉をエアドライ加工した、生肉に最も近いドライフードです。脂肪30%という高脂肪設計とラムトライプの配合により、犬の嗅覚を強く刺激する香りを実現。そのまま与えても食いつきが良く、さらに温めることで香りが増し、食欲不振対策におすすめです。プロ+プレバイオティクスで消化もサポートします。
動物病院を受診すべきタイミング
「食べないだけで病院に行くのは大げさかな?」と思われるかもしれません。しかし、以下のケースでは速やかな受診が必要です。
すぐに受診が必要な場合(緊急)
- 嘔吐や下痢を伴う
- ぐったりしている(元気がない)
- お腹を触ると痛がる
- 呼吸が荒い・苦しそう
- けいれんしている
- 水も飲まない
24時間以内に受診すべき場合
- 子犬(6ヶ月未満)が1食でも食べない
- 糖尿病などの持病がある犬が食べない
- 妊娠中・授乳中の犬が食べない
2日以内に受診すべき場合
- 成犬が48時間(2日間)食べない
- 食欲不振以外の症状はないが、2日経っても改善しない
様子を見てもよい場合
- 1食だけ食べない(次の食事は普通に食べる)
- 暑い日に食欲が落ちる(夏バテの可能性)
- 新しい環境に引っ越した直後(ストレス反応の可能性)
- 他の症状がなく、元気・水を飲む
ただし、24時間経っても食べない場合は受診を考えてください。
受診時に伝えるべき情報
動物病院を受診する際は、以下の情報をまとめておくとスムーズです:
- いつから食べなくなったか(具体的な日時)
- 他の症状の有無(嘔吐、下痢、元気の有無など)
- 水は飲んでいるか
- 最近の環境の変化(引っ越し、新しいペット、旅行など)
- フードを変えたか
- 誤食の可能性(おもちゃ、人間の食べ物など)
よくある質問
犬がドッグフードを食べないのは何日目から動物病院に行くべきですか?
成犬の場合、2日間(48時間)食事をとらない場合は、たとえ元気そうに見えても獣医師に連絡してください。子犬や糖尿病などの持病がある犬の場合は、1日(24時間)食べない時点で速やかに受診が必要です。
犬がフードを食べないときに温めると効果がありますか?
はい、効果的です。フードを温めると揮発性化合物(香り成分)の放出が増加することが研究で示されています。電子レンジで10-15秒(人肌程度の温度)に温めると、犬の嗅覚を刺激し食欲が増す可能性があります。
小型犬なのに大きめの粒のフードを選んでも大丈夫ですか?
実は、最新の研究では小型犬も大きめの粒(15-16mm)を好むことが示されています。大きい粒は香り成分が23%多く、食感も良いため、体のサイズに関わらず多くの犬が好む傾向があります。ただ、歯や顎に問題がある場合は獣医師に相談してください。
ストレスで犬の食欲が落ちることはありますか?
はい、ストレスは犬の食欲に大きく影響します。研究によると、環境の変化、分離不安、騒音などのストレス要因が食欲を抑制することが確認されています。飼い主の不在時に食べない犬は、依存性や不安が関係している可能性があります。
フードを変えたばかりなのに食べません。元のフードに戻すべきですか?
急なフード変更は消化器系に負担をかけ、食欲低下の原因になります。フードを切り替える場合は7-10日かけて徐々に新しいフードの割合を増やしていく方法がおすすめです。ただ、嘔吐や下痢がある場合は獣医師に相談してください。
おやつは食べるのに、フードは食べません。なぜですか?
おやつは嗜好性が高く作られているため、フードよりも好んで食べます。しかし、おやつばかり食べてフードを食べない状態は栄養バランスが崩れるため危険です。おやつの量を減らし、食事の時間以外は食べ物を与えないようにしましょう。
手であげると食べるのに、お皿からは食べません。これは問題ですか?
これは「手からしか食べない」という学習をしている可能性があります。徐々にお皿から食べる習慣に戻す必要があります。手からお皿に少しずつ移行していく方法が効果的です。
まとめ
犬が食べない理由は、研究でわかってきています。嗅覚刺激の不足、ストレス、粒サイズの不適合、栄養バランスの問題、そして健康上の問題——これらの原因を理解すると、正しい対策が可能になります。
まずは今日から実践できる7つの対策を試してみてください。特にフードを温める、静かな環境を作る、粒サイズを見直すという3つは、比較的早く効果が見られやすい方法です。
ただし、2日以上食べない場合や、他の症状を伴う場合は、必ず動物病院を受診してください。早期発見・早期治療が、愛犬の健康を守る最善の方法です。
愛犬の食欲が戻り、毎日元気にごはんを食べてくれる日が来ることを願っています。
参考文献を表示(全10件)
- Frontiers in Veterinary Science (2018). "When the Nose Doesn't Know: Canine Olfactory Function Associated With Health, Management, and Potential Links to Microbiota"
- Psychology Today. "How Good Is Your Dog's Sense of Taste?"
- Petfood Industry. "Small dogs prefer large kibble in palatability tests"
- PMC (PubMed Central). "Measuring palatability of pet food products: Sensory components, evaluations, challenges, and opportunities"
- Psychology Today. "Is Your Dog a Stress-Eater?" - Summary of Luño et al. 2018 study on emotional eating in companion dogs
- AFB International. "Small Dogs. Large Kibble."
- AAFCO Dog Food Nutrient Profiles
- J Vet Intern Med (2020). "Review of cobalamin status and disorders of cobalamin metabolism in dogs"
- FDA. "FDA Investigation into Potential Link between Certain Diets and Canine Dilated Cardiomyopathy"
- VCA Animal Hospitals. "Dental Disease in Dogs"