シニア犬が食べない時の対策|7歳からの食事見直しガイド

シニア犬の栄養管理

💡 この記事の結論

最近食べなくなった?7歳から見直す3つのポイント

  • カロリー調整 - 運動量減少に伴い20-30%カロリーを減らす
  • 高品質タンパク質 - 筋肉量維持のため、消化しやすい高品質タンパク質を選ぶ
  • 関節サポート - グルコサミン、コンドロイチン、オメガ3脂肪酸を補給
  • 抗酸化物質 - ビタミンE、Cで老化の進行を遅らせる
  • 腎臓への配慮 - 腎臓病リスクがある場合はタンパク質量を獣医師と相談

📌 シニア犬に最適なフード選びと栄養管理は下記をご覧ください

「うちの子、最近ごはんを残すようになった…」「動きが鈍くなってきた気がする…」。そんなふうに感じること、ありませんか?

実は、7歳を過ぎた頃から、ワンちゃんの体は少しずつ変化しはじめます。若い頃と同じフードを同じ量あげていると、太りやすくなったり、逆に食べなくなったりすることも。

でも大丈夫です。シニア期に必要な栄養のポイントを押さえれば、愛犬の健康寿命をしっかりサポートできます。

この記事では、最新の研究をもとに「タンパク質は増やす」「カロリーは減らす」「関節と脳をサポートする」という3つの基本と、具体的なフード選びのコツをわかりやすくご紹介します。

シニア犬とは?犬種サイズ別の年齢基準

シニア期の定義:犬種サイズで異なる老化速度

「シニア犬」と一口に言っても、犬種のサイズによって老化速度はかなり違います[3]。一般的には、犬種の推定寿命の最後の25%に達した時点でシニア期とみなされます。

🐕 犬種サイズ別シニア年齢

  • 小型犬(20ポンド/約9kg未満):10〜12歳からシニア期
  • 中型犬(20〜50ポンド/約9〜23kg):8〜9歳からシニア期
  • 大型犬(50〜90ポンド/約23〜41kg):8〜9歳からシニア期
  • 超大型犬(90ポンド/約41kg以上):5〜6歳からシニア期

PetMDとAmerican Veterinary Medical Association(AVMA)によると、大型犬・超大型犬(グレートデーン、セントバーナード、マスティフなど)は寿命が短く、最も早くシニア期に入ります。これは、体が大きいほど代謝負担が大きく、細胞の老化が早く進むためと考えられます。

年齢分類:シニアvs超高齢

Frontiers in Veterinary Science(2021)の研究では、行動と認知機能の分析から、7〜11歳を「シニア(Senior)」、12歳以上を「超高齢(Geriatric)」と分類しています。12歳以上の犬では認知障害の発生率が顕著に増加するためです。

📊 シニア犬(7歳以上)の飼い主さんが抱える悩みTOP3

当サイト診断データ 2025年9月〜2026年1月(n=351)

シニア犬の飼い主さんの43.6%が関節ケア、42.2%が皮膚・被毛の悩みを抱えています。加齢に伴う体の変化への配慮が必要です。

シニア犬の体にはどんな変化が起こる?

1. 基礎代謝の低下:エネルギー要求量が25%減少

シニア犬になると、必要なエネルギー量が約25%も減るといわれています[1]。体の中でエネルギーを作る効率が落ちたり、動く量が減ったりするためです。若い頃と同じカロリーをあげ続けると、太りやすくなるので注意が必要です。

2. サルコペニア:筋肉量が10%減少、脂肪が10%増加

サルコペニア(Sarcopenia)とは、加齢に伴う筋肉量の減少と筋機能の低下を指します。Purina Instituteの研究によると、シニア犬は除脂肪体重(筋肉量)が約10%減少し、体脂肪率が約10%増加します。

⚠️ サルコペニアのリスク

  • 運動能力の低下:立ち上がりや階段の上り下りが困難に
  • 転倒・骨折リスク増加:筋肉による関節保護機能の低下
  • 代謝の低下:筋肉は安静時もカロリーを消費するため、筋肉量減少は基礎代謝をさらに低下させる
  • 寿命への影響:サルコペニアは罹患率と死亡率の増加に寄与

Royal Canin Academy(ロイヤルカナン・アカデミー)の研究では、タンパク質の分解速度が合成速度を上回るアンバランスが原因と言われています。要は、筋肉が壊れる速度が作られる速度を超えてしまうのです。

3. 消化機能の低下

PMC掲載の研究によると、高齢犬は栄養素の消化率が低下します。特に脂質とタンパク質の消化吸収率が下がるため、より消化しやすい高品質な原材料が重要になります。

4. 関節の変性:変形性関節症のリスク増加

加齢とともに関節軟骨がすり減り、変形性関節症(Osteoarthritis)のリスクが高まります。関節の炎症は痛みを引き起こし、運動量の低下と筋肉量減少の悪循環を生みます。

5. 認知機能の低下:犬の認知症(CCD)

犬も人間と同様に認知機能障害(CCD: Canine Cognitive Dysfunction)を発症します。Herbsmithの記事によると、以下のような複数のリスク要因が関与しています。

🧠 認知機能低下のリスク要因

  • DHA不足:脳の脂質の重要な構成成分
  • ホモシステイン値上昇:ビタミンB6・B12・葉酸の不足で上昇
  • 慢性的な酸化ストレス:フリーラジカルによる脳細胞のダメージ
  • 慢性的な低レベル炎症:神経炎症が認知機能を低下させる
  • 高血圧:脳への血流障害

タンパク質を50%増やす:サルコペニア予防

シニア犬は若い犬より50%多くタンパク質が必要

従来「シニア犬はタンパク質を減らすべき」と考えられていましたが、研究ではまったく逆です。Veterinary Practice(2024)の記事によると、健康なシニア犬は若い成犬の約50%増しのタンパク質を必要とします。

🥩 シニア犬のタンパク質要求量

  • 最低基準:総カロリーの25%をタンパク質から摂取
  • 理由:タンパク質の分解速度増加と合成速度減少のバランスを取るため
  • 効果:サルコペニアの軽減、筋肉量の維持
  • 質の重要性:高品質な動物性タンパク質(鶏肉、魚肉、ラム肉、卵)が望ましい

AAHA(米国動物病院協会)の2023年シニアケアガイドラインでは、健康なシニア犬には高タンパク質・低カロリー比のフードが推奨されています。要は、カロリー当たりのタンパク質含有率を高めることで、カロリー制限しながらも十分なタンパク質を確保できます。

タンパク質増量のサポート:ロイシン、オメガ3、ビタミンD、プロバイオティクス

タンパク質だけでなく、サルコペニア管理には以下の栄養素の組み合わせが有効です。

💪 筋肉量維持のサポート栄養素

  • ロイシン:必須アミノ酸の一種で、筋タンパク質合成を直接刺激
  • オメガ3脂肪酸(EPA・DHA):抗炎症作用により筋肉の分解を抑制
  • ビタミンD:筋力と筋機能の維持に関与
  • プロバイオティクス:腸内環境を整え、栄養吸収率を向上

腎臓病がある場合:タンパク質制限の必要性

ただし、腎臓病(慢性腎臓病: CKD)が診断されている場合は例外です。腎機能が低下している犬では、タンパク質の代謝産物(尿素窒素など)が体内に蓄積し、尿毒症を引き起こす可能性があります。

⚠️ 腎臓病のシニア犬への注意

腎臓病が確認されている場合は、獣医師の指示に従ってタンパク質量を調整します。通常、腎臓病用の療法食はタンパク質量を制限しつつ、リンの含有量も低く設定されています。定期的な血液検査でBUN(血中尿素窒素)とクレアチニン値をモニタリングが大切です。

カロリーを25%減らす:肥満と代謝の管理

代謝エネルギー要求量が25%減少

前述の通り、シニア犬は代謝エネルギー要求量が約25%減少します。若い頃と同じカロリーを摂取し続けると、肥満のリスクが高まります。

肥満は単なる見た目の問題ではなく、以下のような深刻な健康リスクを引き起こします。

⚠️ シニア犬の肥満リスク

  • 関節への負担増大:体重が増えるほど関節にかかる負荷が増え、変形性関節症が悪化
  • 心臓病:心臓への負担が増加し、心不全のリスクが高まる
  • 糖尿病:インスリン抵抗性が高まり、2型糖尿病のリスク増加
  • 呼吸困難:胸部と腹部の脂肪が肺を圧迫し、呼吸が浅くなる
  • 寿命短縮:肥満犬は適正体重の犬より寿命が約2年短い

カロリー減らしてもタンパク質は維持:高タンパク・低カロリー食

ここで大事なのは、「カロリーは減らすが、タンパク質は増やす」というバランスです。これを実現するには、以下の戦略が有効です。

📊 高タンパク・低カロリー食の実現方法

  • 低脂肪・高タンパク質の肉:鶏むね肉、白身魚、ラム肉など
  • 食物繊維の増量:野菜(カボチャ、ニンジン、グリーンビーンズ)で満腹感を維持
  • 炭水化物の調整:過剰な炭水化物(米、小麦)を減らし、食物繊維源に置き換える
  • シニア専用フード:カロリー密度が低く、タンパク質比率が高い設計

体重管理の実践:BCS(ボディコンディションスコア)評価

BCS(Body Condition Score)は、犬の体型を視覚と触診で評価する9段階スコアです。理想はBCS 4〜5/9(肋骨が容易に触れるが見えない、上から見てウエストのくびれがある)です。

✅ 体重管理のチェックリスト

  • 週1回の体重測定:同じ時間帯、同じ体重計で測定
  • 月1回のBCS評価:肋骨、腰、腹部のくびれをチェック
  • 給餌量の調整:体重が増えたらカロリーを5〜10%減らす
  • 運動の維持:関節に負担をかけない低衝撃運動(散歩、水泳)を継続

関節の健康:オメガ3とデータ

グルコサミン・コンドロイチンの意外な真実

「シニア犬にはグルコサミンとコンドロイチンがいい」と思っている飼い主さんも多いのではないでしょうか。しかし実は、最新の研究ではその効果が疑問視されています[2]

PMC掲載の2022年系統的レビューでは、犬と猫の変形性関節症に対するサプリメントの効果を分析した結果、グルコサミン-コンドロイチンサプリメントは88.9%で効果がなく、0%で効果があったという報告があります。この結果から、論文著者らは「コンドロイチン-グルコサミンは犬と猫の変形性関節症の痛み管理には推奨されない」と結論付けています。

オメガ3脂肪酸:最も効果が確認されている関節サプリメント

Cornell大学の専門家によると、「現在、文献で最も強いサポートがあるサプリメントはオメガ3脂肪酸(魚油)です」と明言しています。

🐟 オメガ3脂肪酸の働き

  • 炎症への配慮:関節の健康をサポートする働きがあり、プロスタグランジンE2やロイコトリエンB4などの産生に配慮
  • 痛みと腫れへの配慮:関節の健康をサポートし、可動域の維持に役立つ
  • 鎮痛剤の減量:ある研究では、魚油オメガ3を補給した変形性関節症の犬は、鎮痛剤(カルプロフェン)の必要量が減少
  • 副作用が少ない:長期使用でも安全性が高い

専門機関の試験では、PCSO-524(緑イ貝抽出物)とEAB-277は、グルコサミン/コンドロイチンと比較して、4週間後および6週間後にベースラインから有意な改善を示しました。ただ、これらも魚油オメガ3ほど研究実績は多くありません。

オメガ3の推奨摂取量と選び方

オメガ3脂肪酸にはEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)の2種類があり、両方とも大切です。一般的な推奨量は以下の通りです。

💊 オメガ3の推奨量

  • 関節の健康目的:体重1kgあたりEPA+DHAを合計50〜100mg
  • :10kgの犬なら500〜1,000mg/日
  • 供給源:サーモンオイル、ニシン油、イワシ油などの魚油サプリメント
  • 注意点:酸化しやすいため、冷暗所保存し、開封後は早めに使い切る

脳の老化を防ぐ:認知機能サポート栄養素

犬の認知機能障害(CCD)とは

犬の認知機能障害(Canine Cognitive Dysfunction: CCD)は、人間のアルツハイマー病に似た症状がわかる疾患です。主な症状には以下のようなものがあります。

⚠️ 犬の認知症の症状(DISHAA)

  • D: Disorientation(見当識障害):慣れた場所で迷う、壁の方を向いて立っている
  • I: Interactions(社会的交流の変化):飼い主への反応が鈍い、挨拶しなくなる
  • S: Sleep-wake cycle(睡眠覚醒サイクルの変化):昼夜逆転、夜中に徘徊や吠える
  • H: House soiling(不合った排泄):トイレトレーニングを忘れる
  • A: Activity(活動性の変化):無目的な徘徊、または活動性の低下
  • A: Anxiety(不安):分離不安、理由のない不安行動

脳の老化を防ぐ栄養素:Brain Protection Blend

Purina Institute(ピュリナ研究所)とIVC Journalの研究では、複数の栄養素を組み合わせた「Brain Protection Blend(脳保護ブレンド)」が認知機能維持に有効であることがが示されています。

🧠 Brain Protection Blendの構成栄養素

  • DHA・EPA(オメガ3脂肪酸):脳に高濃度で存在し、神経保護作用と抗炎症作用がある
  • ビタミンB6・B12・葉酸:ホモシステイン値を低下させ、認知機能をサポート
  • 抗酸化物質(ビタミンE、C、セレン):脳の酸化ストレスを軽減
  • アルギニン:血流を改善し、脳への酸素供給を増加

PubMed掲載の研究では、この栄養ブレンドを与えられた犬は、複雑な問題解決タスクでのエラーが減少したという報告があります。長期的なサプリメント摂取は認知改善効果があり、脳の老化関連リスク要因に対する栄養戦略として有用であることが示されました。

DHA・EPAの脳への作用メカニズム

DHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳組織に高濃度で存在し、神経機能において重要な役割を果たします。若い犬の神経発達を改善することが示されており、成犬や高齢犬でも認知機能改善効果が期待されます。

DHA・EPAを組み合わせることで、健康な成人の認知機能を改善し、軽度認知障害のある人の認知機能低下を遅らせることが研究でが示されています。犬でも同様の効果が期待されます。

抗酸化物質:脳の酸化ストレスと戦う

脳はフリーラジカル(活性酸素)による酸化ストレスに弱い臓器です。その理由は、脳は高度に酸素化された環境にあり、鉄と脂質が豊富だからです。

加齢とともに内因性抗酸化能力が低下し、フリーラジカル産生が増加するため、酸化ストレスが蓄積します。食事から抗酸化物質を供給すると、このバランスを回復し、酸化ダメージへの対策になります。

PubMed掲載の研究では、抗酸化物質を豊富に含む食事は、犬の脳の老化を遅らせ、認知機能障害の軽減につながる可能性があるという報告があります。

シニア犬にはどんなフードを選べばいい?

「シニア用」表示だけでは不十分

市販のシニア犬用フードには大きなばらつきがあります。AAFCO(米国飼料検査官協会)やFEDIAF(欧州ペットフード工業会)には、シニア犬に特化した栄養基準が存在しません。要は、「シニア用」という表示は製造者の裁量に委ねられています。

FEDIAF Scientific Advisory Board(科学諮問委員会)は、延びた寿命に対応したシニア犬の栄養要求に関する声明を発表していますが、具体的な数値基準はまだ確立されていません。

シニア犬フードの選択基準

以下のポイントをチェックして、愛犬に最適なシニアフードを選びましょう。

✅ シニア犬フード選びのチェックリスト

  • 高タンパク質・低カロリー:タンパク質が25%以上、脂質は10〜15%程度に抑えられている
  • オメガ3脂肪酸配合:EPA・DHAが明記され、魚油が原材料に含まれている
  • 抗酸化物質:ビタミンE、C、セレン、βカロテンなどが添加されている
  • 消化しやすい原材料:第1原材料が具体的な肉類(鶏肉、ラム肉、サーモンなど)
  • 食物繊維:適度な食物繊維(3〜5%)で満腹感と腸の健康をサポート
  • 関節サポート成分:グルコサミン・コンドロイチンは補助的、オメガ3が主体(小型犬向け関節ケアフードの比較も参考に)

健康状態に応じたフード選び

シニア犬は個体差が大きく、健康状態も様々です。以下の状態に応じてフードを選択しましょう。

🏥 健康状態別フード選択

  • 健康なシニア犬:高タンパク・低カロリーのシニア用フード
  • 肥満傾向:さらに低カロリーで食物繊維が多い体重管理用フード
  • 腎臓病:獣医師指導のもと、低タンパク・低リンの腎臓病用療法食
  • 心臓病:低ナトリウムの心臓病用療法食
  • 関節炎:オメガ3が強化された関節サポートフード
  • 認知機能低下:DHA・抗酸化物質・Bビタミンが強化された脳の健康フード
  • 食欲低下:栄養バランスを整えたシニア犬向け手作りご飯も選択肢に

フード切り替えの注意点

シニア犬は消化器系も敏感になっており、冬場は特に水分摂取量も減りがちです。新しいフードへの切り替えは7〜10日間かけて徐々に行います

🔄 フード切り替えスケジュール

  • 1〜2日目:新しいフード25% + 古いフード75%
  • 3〜4日目:新しいフード50% + 古いフード50%
  • 5〜6日目:新しいフード75% + 古いフード25%
  • 7日目以降:新しいフード100%

よくある質問

犬は何歳からシニア犬ですか?

犬がシニア犬とされる年齢は犬種サイズによって異なります。小型犬(20ポンド/約9kg未満)は10〜12歳、中型犬は8〜9歳、大型犬は8〜9歳、超大型犬(グレートデーンやセントバーナードなど)は最も早く5〜6歳でシニア期に入ります。一般的には、犬種の推定寿命の最後の25%に達した時点でシニアとみなされます。7〜11歳を「シニア」、12歳以上を「超高齢(Geriatric)」と分類することもあります。

シニア犬に必要なタンパク質の量はどのくらいですか?

健康なシニア犬は、成犬よりも多くのタンパク質を必要とします。具体的には、シニア犬は若い成犬の約50%増しのタンパク質を必要とします。これは、加齢によりタンパク質の分解が増加し、合成が減少するためです。最低でも総カロリーの25%をタンパク質から摂取することが推奨されており、高品質な動物性タンパク質(鶏肉、魚肉、ラム肉など)を選ぶと、筋肉量減少(サルコペニア)の予防に役立ちます。ただ、腎臓病がある場合は獣医師の指示に従ってタンパク質量を調整がおすすめです。

シニア犬のカロリーはどのくらい減らせばいいですか?

シニア犬は代謝エネルギー要求量が約25%減少します。運動量の低下と基礎代謝の低下により、若い頃と同じカロリーを摂取すると肥満のリスクが高まります。一般的には20〜30%程度カロリーを減らすことが推奨されますが、個体差が大きいため、定期的な体重測定と体型評価(BCS: ボディコンディションスコア)を行い、適正体重を維持できるように調整しましょう。痩せすぎも筋肉量減少のリスクがあるため、獣医師と相談しながら最適なカロリー量を見つけることが大切です。

グルコサミンとコンドロイチンはシニア犬に効果がありますか?

グルコサミンとコンドロイチンの関節への効果については、研究結果が矛盾しています。2022年の系統的レビューでは、コンドロイチン-グルコサミンサプリメントは88.9%で効果がなく、犬と猫の変形性関節症の痛み管理には推奨されないと結論付けられました。一方、現在最もデータが強いのはオメガ3脂肪酸(魚油)です。コーネル大学の獣医師によると、「文献で最も強いサポートがあるサプリメントはオメガ3脂肪酸」であり、オメガ3脂肪酸は関節の炎症を抑える作用があり、関節痛や腫れの軽減が期待されます。グルコサミンとコンドロイチンは治療的というよりも予防的効果が期待される程度です。

シニア犬の認知機能低下を防ぐ栄養素は何ですか?

シニア犬の認知機能低下を防ぐには、複数の栄養素の組み合わせが有効です。特に大事なのは、①DHA・EPAなどのオメガ3脂肪酸(脳に高濃度で存在し神経保護作用がある)、②ビタミンB6・B12・葉酸(ホモシステイン値を下げ認知機能をサポート)、③抗酸化物質(ビタミンE、C、セレン:脳の酸化ストレスを軽減)、④アルギニン(血流改善による脳への酸素供給)です。ピュリナ研究所の研究では、魚油、抗酸化物質、アルギニン、Bビタミンを組み合わせたサプリメントを与えられた犬は、複雑な問題解決タスクでのエラーが減少したという報告があります。

シニア犬は1日何回食事を与えればいいですか?

シニア犬には1日2回の食事が一般的ですが、消化機能が低下している場合や少量しか食べられない場合は、1日3〜4回の少量頻回給餌も有効です。少量頻回給餌は、消化器への負担を軽減し、血糖値を安定させる効果があります。食欲が低下しているシニア犬では、1回の食事量を減らして回数を増やすことで、総摂取カロリーを確保しやすくなります。

シニア犬フードに切り替えるタイミングはいつですか?

シニア犬フードへの切り替えは、犬種サイズに応じたシニア年齢に達したタイミングが望ましいです。超大型犬は5〜6歳、大型犬・中型犬は8〜9歳、小型犬は10〜12歳が目安です。ただ、より大事なのは年齢よりも個体の健康状態です。定期的な健康診断で、体重増加、筋肉量減少、関節の問題、認知機能の変化などが見られたら、獣医師と相談してシニア犬フードへの切り替えを試してみましょう。健康状態が良好であれば、急いで切り替える必要はありません。

シニア犬の栄養管理は「タンパク質を50%増やし、カロリーを25%減らし、オメガ3で関節と脳をサポートする」という3つの柱が基本です。ただ、愛犬の健康状態、犬種サイズ、活動レベルによって最適な栄養バランスは異なります。定期的な健康診断を受け、獣医師のアドバイスを参考にしながら、愛犬に最適な食事プランを作りましょう。合った栄養管理により、愛犬の健康寿命を延ばし、穏やかで快適なシニアライフを送るできます。

参考文献を表示(全3件)
  1. VCA Animal Hospitals. "Feeding Mature and Senior Dogs."
  2. Journal of the American Veterinary Medical Association (2022). "Systematic review of glucosamine and chondroitin supplementation for dogs with osteoarthritis."
  3. AKC. "Aging in Dogs: Physical and Mental Signs of Old Age."

愛犬にぴったりのフードを見つけよう

簡単な質問に答えるだけで、あなたの愛犬に最適なドッグフードをご提案します。

無料診断を始める →

こちらもおすすめ