皮膚の変化・できもの・イボで病院へ行く目安は?
当サイトのアンケートでも、シーズーの回答219回の52.1%が皮膚・被毛を悩みに選んでいます。
集計の期間は2025年8月〜2026年10月です(アンケート結果)。
見た目を下の表に当てはめると、受診をどれくらい急ぐかが決まります。
| 見た目 | 考えられること | 受診の目安 |
|---|---|---|
| 新しく見つけた、できものやイボ | 良性のことも悪性のこともあり、見た目では決められない[5] | 数日のうちに受診 |
| かさぶた | 掻いた傷のあとか、皮膚の細菌感染(膿皮症)[4][9] | 数日のうちに受診 |
| 黒っぽい斑点、シミ | 色が濃くなった皮膚や、できものなど[3][5] | 1〜2週間のうちに受診。大きさや色が変わるなら数日のうちに |
| 皮膚が黒い、茶色っぽい。厚くざらつく | 皮膚の色が濃くなる反応。背景に別の病気があるかもしれない[3] | 1〜2週間のうちに受診 |
| ベタつく、臭う、フケが多い | 脂漏症や、酵母(マラセチア)の皮膚炎[6][7] | 1〜2週間のうちに受診 |
| 赤い、かゆがる、ブツブツがある | アトピー性皮膚炎などのかゆみの病気。掻いた傷に細菌が入ることも[9][4] | 1〜2週間のうちに受診。掻き壊すなら数日のうちに |
いくつかの行に当てはまるときは、いちばん短い受診の目安に合わせましょう。
かゆみが強いときや広がるときは、どの行でも数日のうちに受診しましょう。
できものやイボは、動物病院で細い針で細胞を採る検査や、組織を採る検査をして種類を調べます[5]。
シーズーには、皮脂を出す部分に良性のできものができやすい傾向があると、説明する動物病院もあります[10]。
ただし、見た目で良性と決めずに診てもらいましょう。
シーズーに皮膚トラブルが多い原因は?
皮膚が黒い・黒い斑点・シミは何のサイン?
皮膚が黒くなるのは、炎症や摩擦への皮膚の反応で、背景に別の病気があるサインのこともあります[3]。
黒くなった皮膚は、厚くなってビロードのようにざらつき、毛が薄くなる場合もあります。
脚や股に出やすく、時間がたつと首の下・お腹・耳のまわりへ広がります[3]。
背景になりやすいのは、次の病気や状態です[3]。
- アレルギーや皮膚の感染
かゆみや炎症が長引いたとき - 肥満
皮膚どうしがこすれる場所があるとき - ホルモンの病気
体のホルモンが出すぎるクッシング症候群など[11]
酵母(マラセチア)の皮膚炎でも、黒ずみと皮膚の厚み、臭いが一緒に見られます。
毛の根元にベタつく黒茶色の汚れが付いて、毛が固まるときも、この皮膚炎が疑われます[7]。
平らな黒い斑点やシミは、色の濃くなった皮膚のこともあれば、できもののこともあります[3][5]。
動物病院では、皮膚をこすって調べる検査や、細胞を顕微鏡で見る検査で原因を探します。
必要に応じて、ホルモンやアレルギーの検査もします[3]。
原因の治療が進み、皮膚の感染も治まると、黒ずみは時間をかけて薄くなることがあります。数か月かかる場合もあります[3]。
「歳のせい」と決めずに、予約を取って原因を調べてもらいましょう。
ベタつく・臭い・フケは脂漏性皮膚炎やマラセチア?
ベタつき・臭い・フケは、脂漏症や酵母(マラセチア)が増える皮膚炎のサインの場合があります。[6][7]
脂漏症は、皮膚の角質のでき方が乱れて、フケが増えたり毛が脂っぽくなったりする状態です[6]。
脂漏性皮膚炎とも呼ばれます。
シーズーでは、皮脂が多く出てベタつくタイプが多いという説明があります[1]。
多くの脂漏症は、アレルギーやホルモンの病気など、別の病気が背景にあります[6]。
マラセチアは皮膚にいる酵母で、皮脂を栄養にして増えます[10][2]。
増えすぎると、皮膚が炎症を起こします。
シーズーは、マラセチアの皮膚炎を起こしやすい犬種に挙げられます[7]。
動物病院では、皮膚の細胞を顕微鏡で見て、酵母がいるかを調べます[7]。
治療は、酵母を抑える薬などを、原因に合わせて獣医師が決めます[6][1]。
シャンプーの翌日にまたベタつく様子は、脂漏症の特徴として挙げられています[8]。
赤い・かさぶたはアトピー性皮膚炎?
赤みやかさぶたは、アトピー性皮膚炎のほか、掻いた傷や皮膚の細菌感染でも出ます。[9][4]
アトピー性皮膚炎は、ダニや花粉などへのアレルギー反応で起こるかゆみの病気です[1]。
足先・顔・耳・脇・お腹などがかゆくなります[9]。
最初の症状は6か月から3歳ごろに出ることが多く、シーズーはかかりやすい犬種に挙げられます[9]。
完全には治らず、症状を抑えながら長く付き合う病気です[9]。
皮膚の細菌感染(膿皮症)では、毛が抜けた部分・毛穴のまわりのブツブツ・かさぶたが見られます[4]。
多くはアレルギーやノミなどの寄生虫が背景にあります[4]。
かさぶたは、剥がさずにそのままにしておきましょう。
皮膚病が治らないときに見直すこと
治らないときは、背景の病気が見つかっていないのかもしれません。[7][4]
通院中なのに繰り返すときは、次の4つを見直しましょう。
- 背景の病気
アレルギー・角質の異常・ホルモンの病気が、背景に残っていることがあります[7]。
5歳ごろまでの発症ならアレルギー、中高齢ならホルモンの異常が多いと言われます[6]。 - 治療を続けているか
膿皮症の抗菌薬は、3〜4週間以上続けるのが基本です。治ったように見えてやめると、再発しやすくなります[4]。
再診も受けましょう。感染が治まると、別の病気が見つかる場合があります[6]。 - 重なっている病気
アトピー・脂漏症・酵母の皮膚炎が重なると、治療が難しくなりやすいとされます[1]。
若いころからの脂漏症は、根本から治すのが難しく、一生スキンケアが必要になることもあります[10]。 - 洗い方・環境・食事
皮脂を取りすぎると、体が皮脂を補おうとして、かえって増えてしまいます[1]。
食物アレルギーでも、季節に関係なく続くかゆみや、繰り返す皮膚の感染が出る場合があります[12]。調べるには、決めた食事だけを一定期間食べさせる除去食試験を、獣医師と進めます[12]。
通院中なら、繰り返す時期と回数を獣医師に伝えて、背景の病気の検査を相談しましょう。
シーズーの皮膚ケアでシャンプーの頻度は?
皮膚の病気がなければ、シャンプーは月1〜2回が目安です。治療中は、回数も洗い方も獣医師の指示に合わせましょう。
皮膚の状態別の頻度は、犬のシャンプーの頻度ガイドにまとめています。
ケアの基本は、洗いすぎないことと、蒸れをためないことです。
- 洗う日:人用のシャンプーは使わない
獣医師の許可がないまま、人用のシャンプーを使うのは避けましょう[6]。 - 洗う日:洗ったあとは保湿して乾かす
皮脂が増えるのを防ぐために、洗ったあとの保湿が必要とされます[1]。
顔のしわ・脇・内股は、しっかり乾かしましょう。 - 毎日:湿度と蒸れを減らす
室内の湿度は60%以下を目安にします。
毛の手入れは、シーズーのトリミング頻度と自宅ケアのコツに詳しく書いています。
皮膚のためにフードを見直すときは、シーズーのフードの選び方にまとめています。
まとめ:皮膚の変化は見た目で分けて早めに相談する
今日からできることは2つです。
- 毛をかき分けて、気になる場所を写真に撮る
- いつから・どこが・かゆがるかをメモして、見た目の早見表で受診の速さを決める
よくある質問
病院へ行く前に、薬用シャンプーで様子を見てもいいですか?
酵母・細菌・アレルギーのどれが原因かで、合う薬が変わります。薬用シャンプーは、原因を調べてから獣医師の指示で使いましょう[6]。
予約までは、洗う回数を増やさず、強くこすらないようにします[1]。
皮膚の写真は、どう撮ればよいですか?
毛をかき分けて、明るい場所で撮ります。近くから1枚と、少し離れて全体が分かる1枚を撮りましょう。
大きさを比べたいときは、コインなどと並べます。同じ場所を数日おきに撮ると、変化が伝わります。
参考文献を表示(全12件)
- サーカス動物病院「シーズーのなりやすい皮膚病|シーズーの皮膚がベタつく原因を解説」(皮脂が多い体質の由来・日本の気候・皮膚のしわ・皮脂のリバウンド・脂漏症とマラセチア皮膚炎の治療)
- なんよう動物病院 犬猫スキンクリニック「シーズーの皮膚病」(皮脂が多い体質・日本の夏・室内の湿度)
- Moriello KA. "Hyperpigmentation (Acanthosis Nigricans) in Dogs." Merck Veterinary Manual(Pet Owner Version). 2024(皮膚が黒くなる反応・出やすい場所・背景の病気・検査・回復までの時間)
- Moriello KA. "Pyoderma in Dogs." Merck Veterinary Manual(Pet Owner Version). 2024(膿皮症の症状・背景の病気・抗菌薬の期間・再発)
- Villalobos AE. "Tumors of the Skin in Dogs." Merck Veterinary Manual(Pet Owner Version). 2026(できものの見分けと検査・急に大きくなるできもの)
- White SD. "Seborrhea in Dogs." Merck Veterinary Manual(Pet Owner Version). 2024(脂漏症の説明・背景の病気・人用シャンプー・再診)
- Guillot J, Bond R. "Malassezia Yeasts in Veterinary Dermatology: An Updated Overview." Front Cell Infect Microbiol. 2020;10:79. doi:10.3389/fcimb.2020.00079(シーズーのリスク・症状・皮膚のしわ・診断・再発)
- よこた動物診療室「シーズーの皮膚病」(脂漏症の症状と出やすい場所)
- Hoff S. "Atopic Dermatitis in Dogs." Merck Veterinary Manual(Integumentary System). 2026(かかりやすい犬種・発症の時期・かゆくなる場所・長く付き合う病気)
- シリウス犬猫病院「シーズーに多い皮膚疾患」(アトピーと脂漏症・マラセチアの重なり・皮脂腺腫・夏の悪化)
- White SD. "Whole-body Disorders that Affect the Skin in Dogs." Merck Veterinary Manual(Pet Owner Version). 2024(ホルモンの病気と皮膚の色)
- Pucheu-Haston CM. "Cutaneous Food Allergy in Animals." Merck Veterinary Manual(Integumentary System). 2025(食物アレルギーの皮膚の症状・除去食試験)