城崎・但馬の犬連れ旅
城崎温泉を犬と旅する完全ガイド|同室で泊まれる宿・外湯めぐりの現実・青井浜わんわんビーチ
外湯めぐりが主役の城崎温泉は、犬連れだと組み立て方が変わります。犬と同室で泊まって宿の風呂で完結させるか、預かり施設を使って外湯へ出るか——2つの戦略を実在の宿の受け入れ条件から整理。JR特急の犬の持込規定、犬と泳げる青井浜わんわんビーチ、冬のスタッドレスと松葉ガニ、豊岡の動物病院までまとめました。
「外湯めぐりの町」を犬と旅する、という難題
城崎温泉の魅力は、浴衣で下駄を鳴らしながら7つの外湯を渡り歩くことにあります。ところがこの「町ぐるみが温泉施設」という構造が、犬連れには最初の壁になります。外湯は公衆浴場で、犬を連れて入れるという案内は当サイトの調査では確認できていません。城崎の犬旅は**「外湯に犬は連れて行かない」を前提に組み立てる**のが現実的です。
そこで分かれ道になるのが、温泉をどう楽しむかです。大きく2つあります。
- 戦略A: 犬と同室で泊まり、温泉は宿の中で完結させる。 貸切風呂や客室風呂のある宿を選べば、外湯に出なくても温泉旅は成立します。
- 戦略B: 犬を預けて、外湯と旅館を人が楽しむ。 城崎には犬を預けられる施設が複数あり、「犬と一緒に来て、夜は人だけで温泉」という形が取れます。
どちらが正解でもありません。犬の性格(留守番できるか)と、旅の主目的(温泉か、犬との時間か)で決まります。この記事は、当サイトが受け入れ条件を確認した城崎・但馬エリアの宿とスポットだけを材料に、その判断材料を並べたものです。
なお温泉街全体について犬連れの可否を定めた一次情報は確認できていません。街歩き自体は公共の道ですが、店舗ごとに可否が違う前提で、リード着用と排泄物の持ち帰りを守って歩いてください。
戦略A: 犬と同室で泊まり、宿の風呂で完結させる
| 宿 | 立地 | 犬の受け入れ | 人の風呂 |
|---|---|---|---|
| お宿 白山 花まんだら | 温泉街の中心(外湯まんだら湯の隣) | 犬用客室2室・1匹まで・中型犬まで | 無料の貸切風呂3つ(予約制ではない) |
| リロステイVILLA 城崎 | 円山川の対岸・小島地区 | Dogルーム3タイプ6室・大型犬可・1室3頭 | 全室キッチン付きコンドミニアム |
| WANの音(海の音 別棟) | 竹野浜・城崎から車約15分 | 別棟2室・概ね5kg以下の小型犬のみ・1室3頭 | 本館の温泉は飼い主のみ利用可 |
温泉街のど真ん中で犬と同室に泊まれるのが城崎温泉 お宿 白山 花まんだらです。犬用客室は2室のみ(バス付き和洋室38㎡=中型犬まで/ウッドデッキ付き和洋室36㎡=小型犬まで)で、同伴できる犬は1匹まで。館内に無料の貸切風呂が3つあり予約制ではないため、外湯に出なくても温泉に浸かれます。ただし予約前に必ず押さえてほしいのが書類で、公式の「わんちゃん同伴宿泊同意書」・狂犬病予防注射済証・ワクチン接種証明書のコピーの3点を事前に郵送・FAX・メールで送る必要があり、揃わないと宿泊できません。直前予約では間に合わないおそれがあります。
ここでこの記事でいちばん誤解されやすい点を書いておきます。「犬と同室で泊まれる宿=犬を部屋に置いて外湯に出られる宿」ではありません。花まんだらでも、犬を部屋に残して外湯めぐりに出てよいかは明文が確認できておらず要確認です。宿によっては留守番自体を認めていない例もあり、ハチ高原 くつろぎの宿 京口屋は預かりがなく外出時は必ず同伴、食事の間も客室のケージで待たせる運用と公式に案内しています。同室宿を選ぶときは、留守番の可否を予約前に直接確認してください。
犬のサイズで選択肢が決まる面もあります。大型犬まで受け入れるのはリロステイVILLA 城崎 ザ・コンドミニアム(2026年7月にレイセニット城崎スイートVILLAからリブランド)で、宿泊者専用ドッグランが2面あり無料。ただし狂犬病+5種以上の混合ワクチン証明のアップロードが必要で、未登録だと共有部とドッグランが使えません。逆に、犬と食事まで一緒にしたいなら竹野の海辺 湯やど 海の音 別棟「WANの音」。食事処に犬同伴OKで犬用の夕食・朝食も用意されていますが、受け入れは概ね5kg以下の小型犬のみです。犬と入れるのは別棟の客室と食事処だけで、温泉は本館側=飼い主のみの利用になります。
戦略B: 犬を預けて、外湯と旅館を楽しむ
「温泉旅館の夕食と外湯めぐりは譲れない」なら、預かり型という選択肢があります。城崎周辺には3つの形があります。
城崎温泉 西村屋ホテル招月庭は、犬が敷地内の犬専用宿泊ハウス「わんワンハウス」に泊まる方式です。館内・客室へは同伴できないため犬と同じ部屋では眠れませんが、その代わり飼い主は館内も外湯も通常どおり楽しめます。中・小型犬のみ、冷暖房・防音構造・監視カメラ付きで、フロントのモニターから様子を確認可能。入室できるのは6:00〜23:00で、食事や散歩などの世話はすべて飼い主が行い、フードと器は持参です。狂犬病+混合ワクチン(5種・7種・8種のいずれか)を接種後2週間以上1年未満であることが条件で、生後10ヶ月未満は預かり不可。ケージ利用料は1泊タイプB/C各2,200円・ハーフサイズ1,100円です。
神鍋温泉 ブルーリッジホテルも同じ預かり型で、犬は敷地内のペットホテルに泊まります(本館への連れ込みは禁止)。全ケージに24時間カメラが付き、ロビーのモニターで確認できるのが特徴。狂犬病+混合ワクチン(5種以上)の接種証明書を接種後10日以上1年以内のもので持参する必要があります。ただし利用料金の具体額は公式プランページにも記載がないため、予約前の問い合わせが必須です。標高469mの神鍋高原にあり、城崎温泉街とは少し離れます。
宿とは切り離して「日中の数時間だけ」預けたいなら、預かり専門のE.family DogHotel(城崎温泉から車約5分)。全室貸切制・ケージフリーで、6時間以内の一時預かりが5,500円です。ただし当日飛び込みではなく、預かりまでに一度自宅を訪問してのヒアリングとカルテ作成が前提(遠方は電話・オンライン)で、1日に預かる頭数にも制限があります。旅行に組み込むなら早めの相談を。なお公式サイトは「オープン当初からワクチン接種を必須としていない」と明記しているので、他の犬との接触も含めて気になる点はヒアリング時に確認してください。料金・条件は変わることがあるため、各施設の公式サイトで最新を確認してください。
アクセス: 車が基本、JR特急は「ケースから出せない」前提で
城崎温泉観光協会の公式案内では、車の所要時間は大阪から約3時間30分・神戸から約3時間・京都から約3時間。いずれも最寄りの降り口は北近畿豊岡自動車道の但馬空港ICで、そこから県道50号・国道312号で城崎温泉に入ります(渋滞や季節で変わります)。犬連れなら車が基本になりますが、夏場は休憩のたびに車内温度が上がるので、犬を車に残さない前提で立ち寄り先を選んでください。
電車派のために、JRの規定も正確に押さえておきます。特急の所要時間はこうのとり(大阪→城崎温泉)約2時間40分・きのさき(京都→城崎温泉)約2時間20分。犬を連れて乗る場合、JR西日本の旅客営業規則では、小犬などの小動物は「3辺の最大の和が120センチメートル以内の専用の容器」に収納し、容器に入れた重量が10キログラム以内であることが条件です。持込区間などを申し出て承諾を受けたうえで、**普通手回り品料金290円(1回の乗車ごと・1個につき)**を支払います。
ここで実務上いちばん効くのは、規則上の持込条件が「専用の容器に収納したもの」である点です。つまり車内でケースから出すことはできません。2時間半前後、キャリーの中でじっとしていられるかが、電車移動を選べるかどうかの分かれ目になります。なお身体障害者補助犬(盲導犬など)は別扱いで無料の随伴が認められています。料金や取扱いは変わることがあるため、乗車前にJRの最新の案内を確認してください。
夏: 犬と泳げるのは「青井浜」だけ
但馬海岸は夏の主役ですが、犬連れは浜の区別が決定的に重要です。
犬と海に入れるのは青井浜わんわんビーチ(豊岡市竹野町)。犬連れのみが利用できる夏季限定の犬専用ビーチで、2026年の開設期間は7月11日〜8月23日です。利用料は犬1頭1,000円で、犬用の温泉とドライヤーが付きます。駐車場は1台2,000円(更衣室・休憩所付き)、犬専用ライフジャケットの貸出が1,000円。人1名+犬1頭で5,500円(40分)の「わんわんカヌー」もあり、参加にはライフジャケットとリードの着用、ワクチン接種済みであることなどの条件があります。営業時間は常設ページの9:00〜16:00と海開き告知の8:00〜17:00で表記が食い違っているため、当日の利用時間はたけの観光協会(0796-47-1080)に電話で確かめるのが確実です。浜での火器使用は禁止です。
一方、すぐ隣の竹野浜海水浴場は、たけの観光協会の開設告知(2024年)で「ペット不可(犬の遊泳・浴水不可)」と明記されています。弁天浜・切浜・浜須井も同じ扱い。「但馬の海=犬と泳げる」ではなく、犬が入れるのは青井浜だけという役割分担です。ここを取り違えると現地で行き場を失います。開設期間・料金・時間は年により変わるので、出発前に公式サイトで最新を確認してください。
拠点にしやすいのは竹野側です。休暇村竹野海岸キャンプ場は青井浜まで車5分で、テント・オートサイト泊なら犬同伴OK(レンタル一式の「手ぶらプラン」は犬不可)。WANの音も竹野浜の目の前です。夏の日中の砂浜は路面と同じく熱を持つので、時間帯の選び方は夏の犬連れ旅行の時間割も参考にしてください。
冬: 松葉ガニの季節と、スタッドレスタイヤ
但馬の冬はカニです。豊岡市の観光公式サイトによると、ズワイガニ漁は国の省令で漁獲期間が定められ、市内の漁港では11月6日解禁。オスガニは11月6日から翌年3月20日まで、メスガニ(セコガニ)は11月6日から12月末までです。津居山港に水揚げされたものだけが「津居山かに」を名乗れます。香美町の香住漁港で水揚げされる香住ガニ(ベニズワイガニ)は9月1日から翌年5月31日と漁期が長め。カニ料理は宿のプランに組まれることが多いので、犬連れで泊まれる宿に、その時期のプランがあるかを予約時に確認してください。
そしてもうひとつ、冬に来るなら避けて通れない条件があります。城崎温泉観光協会は公式に「城崎温泉へお車でお越しの際にはスタッドレスタイヤが必須です」と明記しています。降雪シーズンは毎年12月中旬から3月いっぱい。出発地で降っていなくても現地は積雪のことがあり、積雪がなくても山間部は路面凍結のおそれがあるとも案内されています。犬を乗せた車でのノーマルタイヤ走行は避けてください。積雪期は散歩コースの選択肢も減るので、宿の中で過ごす時間が長くなる前提で宿を選ぶと失敗しにくくなります。
モデル動線: 温泉街・竹野・広域の3レイヤー
温泉街まわり。 城崎温泉駅から徒歩約2分のお芋とカヌレ 城崎足湯カフェは、公式Instagramのプロフィールに「【定休日無・ペット同伴可能】」と明記されている足湯席のあるカフェです。ただし公式の明文は「ペット同伴可能」までで、店内席・足湯席それぞれの扱いやサイズ制限などの細則は確認できていないため、訪問前にDMなどで確認しておくと確実です(営業時間は公式表記9:00〜18:00ですが、閉店時刻は在庫等で変わると公式自身が書いています)。
高いところから温泉街を見たいなら城崎温泉ロープウェイ。公式FAQに「ペット(小型犬等の小動物)をかごまたはキャリーバッグ等に入れて、一緒にご乗車をしていただけます」と明記されています。条件は「体がすっぽりと入る物」に収納すること=リードで歩かせての乗車は不可、「ずっと吠えている状態」では乗車できないことも公式に書かれています。ペット分の乗車料金の有無は明文がなく未確認なので、窓口で確認を。運行は9:10〜17:10、毎月第2・第4木曜が定休(祝日は営業)です。
竹野・日和山方面。 夏なら前述の青井浜。季節を問わず歩けるのは日和山海岸で、浦島太郎伝説の「竜宮城」を望む無料の展望散策コースです(犬規定の公式明文はないため、リードとマナー前提で)。隣接する城崎マリンワールドは「全身がしっかり入るペットキャリー」使用時のみ入館できるという公式FAQの規定なので、キャリーに収まらない犬とは日和山海岸側で過ごす組み立てになります。
出石・神鍋方面(広域)。 車で足を延ばすなら、辰鼓楼の出石城下町。名物の出石皿そばには、犬同伴のテラス席を公式に案内している店が2店あります(「出石皿そば登城」は狂犬病・伝染病予防接種を1年以内に受けたペットに限る、マナーバンド着用など条件が細かく明記されています)。同じ出石町には、本館と分けたペット専用棟と人工芝ドッグランを持つ出石温泉 ウインブルドン(小型犬5kg程度まで)があります。神鍋高原へ回るなら、柵付きの「ドッグランサイト」でサイト内ノーリードが認められている神鍋高原オートキャンプ場、約250坪の庭を犬に開放しているザ・ジャスミンクリーク、BBQスペースも犬同伴OKのペンシオーネ キタムラなど、走らせる時間を確保しやすい宿が集まります。
なお玄武洞ミュージアムは館内が犬不可で、ショップ・レストランのテラス席のみ抱っこかかご入れで同伴可。テラスは季節・天候や混雑で使えないことがあると公式が明記しているので、「立ち寄れたら」程度に置いておくのが安全です。営業時間・料金・条件はいずれも変わることがあるため、各公式サイトで最新を確認してください。
もしもの時: 豊岡の動物病院
但馬エリアには、夜間専門の救急動物病院(常設)は今回の調査では確認できませんでした。**夜間・時間外の急病は、必ず事前に電話で対応の可否を確認してください。**以下は各院の公式サイトに記載されている事実です。
- 有田動物病院(豊岡市正法寺302-91/TEL 0796-24-0314): 診療は月〜土の午前9:00〜12:00、月〜金の午後17:00〜20:00、土曜の午後16:00〜18:00、日・祝は午前10:00〜12:00(日祝は午前のみ)。時間外診療については「問い合わせをお願いします」と公式に記載。診療時間は月初めに変更される場合があるとの注記もあります。
- 豊岡こころ動物病院(豊岡市野田180番地/TEL 0796-29-0002): 受付は9:00〜12:00と16:00〜19:00(月・火・木・金・土)、水曜・日曜・祝日は休診。時間外は救急のみの対応で、電話連絡後に留守番電話へ名前・診察券番号・連絡先・動物の状態を残すと、対応可能であれば10分以内に折り返しがあると公式に記載されています(別途時間外費用がかかります)。
診療時間や対応体制は変わることがあります。出発前に電話番号を控えておき、当日は必ず最新の受付状況を電話で確認してください。
出発前のチェック
城崎の犬旅でつまずきやすいのは、当日ではなく予約前です。花まんだらの書類3点、招月庭とブルーリッジのワクチン要件、リロステイの証明書アップロード、E.familyの事前ヒアリング——どれも「行ってから」では間に合いません。ワクチン証明の準備や持ち物の詳細は犬連れ旅行の持ち物リストにまとめています。
そして最後にもう一度。犬と同室で泊まれることと、犬を部屋に残して外湯に出られることは別問題です。外湯めぐりを旅の中心に据えるなら、預かり型を最初から前提に組むほうが、当日の判断に迷いません。この記事の内容は執筆時点で公式情報から確認できたものです。料金・営業時間・開設期間・受け入れ条件はいずれも変わることがあるため、出かける前に各公式サイトで最新情報を確認してください。
犬連れ旅の準備
最終更新: 2026年7月19日








