サイズが合っていないトレーが最大の失敗原因
トイレトレーの失敗原因として最も多いのが、犬の体に対してトレーが小さすぎるというケースです。犬はトイレの上でくるくると回ってから排泄する習性がありますが、トレーが小さいと回転中に体がはみ出してしまいます。
適切なトレーサイズの目安
- 小型犬(〜5kg):レギュラーシーツサイズ(約45×33cm)以上。ただし足が長い犬種やオスは一回り大きいものが安心
- 中型犬(5〜15kg):ワイドシーツサイズ(約60×45cm)以上が基本
- 大型犬(15kg〜):スーパーワイド(約90×60cm)でも不足する場合がある。トレー2枚並べる方法も検討
判断基準は「犬がトレーの上で一回転しても、体がはみ出さない」こと。特にオス犬は片足を上げて排泄する場合があるため、横幅に余裕が必要です。成長期の子犬はあっという間にサイズが合わなくなるため、最初から一回り大きめを選ぶのがセオリーです。
フチの高さが合わないと起きるトラブル
トレーのフチ(壁)の高さは、高すぎても低すぎても問題が起きます。
| フチの状態 | 起きやすい問題 | 該当しやすい犬 |
|---|---|---|
| フチが低い・フラット | シーツの端に排泄した際にトレー外へ漏れる。シーツをめくって噛む行動も起きやすい | シーツをいたずらする子犬、排泄位置がずれやすい犬 |
| フチが高すぎる | 足腰に負担がかかり、トレーに入ること自体を嫌がる。特にシニア犬や関節が弱い犬種 | ダックスフンドなど胴長短足の犬種、関節疾患のある犬、高齢犬 |
| フチの一辺だけ低い(入口付き) | 入口の方向から排泄物が漏れる場合がある。犬が入口側に背を向けて排泄する癖がつくと問題なし | 足腰に不安がある犬には入りやすくて良い |
子犬期はフチ付きタイプで「トイレの範囲」を認識させやすく、シニア期に入ったらフラットタイプや入口付きに切り替えるなど、ライフステージによる使い分けも有効です。
設置場所で失敗率が大きく変わる
トレーそのものに問題がなくても、設置場所が悪いとトイレの成功率は下がります。
失敗しやすい設置場所の特徴
- 寝床とトイレが近すぎる:犬は本能的に寝る場所と排泄場所を分けたがるため、近すぎると別の場所で排泄する
- 人の動線上に設置:人が頻繁に通る場所では落ち着いて排泄できず、別の場所を探すようになる
- 騒がしい場所:テレビの近く、子どもの遊び場のそばなど、排泄中に驚かされると場所自体を避けるようになる
- 暗すぎる場所・見つけにくい場所:犬がトイレの場所を認識できず、結果的に別の場所で排泄してしまう
理想的な設置場所は、犬が生活する部屋の隅で、人の動線から外れ、ある程度の明るさがある場所です。リビングの角やケージの中(寝床と反対側)が一般的ですが、部屋の構造によって最適な場所は異なります。
多頭飼いの場合は、頭数+1個のトレーを用意するのが基本です。他の犬のにおいが残ったトレーを嫌がる犬も多いため、こまめな清掃も重要になります。
素材と質感が排泄行動に影響する理由
犬は足裏の感触で「ここがトイレだ」と認識する傾向があります。そのため、トレーの素材やシーツの質感が失敗に関係するケースがあります。
素材に関する注意点
- メッシュカバー付きトレー:シーツのいたずら防止には有効だが、足裏の感触がプラスチックになるため「ここがトイレ」と認識しにくい犬もいる
- シーツの吸収面が滑りやすい:排泄時に足が滑ると犬が不安を感じ、安定した床面(フローリングやカーペット)を好むようになる
- トレーの底がツルツルしている:排泄時の踏ん張りが効かず、トレーごとズレてしまうことがある。滑り止め付きかどうかを確認
もしカーペットやラグの上で粗相する癖がある場合、犬は「柔らかくて吸収する素材=トイレ」と学習している可能性があります。この場合、シーツの質感をカーペットに近いものにするか、カーペットを一時的に撤去して再学習させるのが効果的です。
シーツの固定方法で起きるトラブル
トレーとシーツの相性も見落としがちなポイントです。
- シーツがトレーからはみ出す:はみ出した部分をおもちゃと勘違いして噛む・引っ張る行動につながる
- シーツがトレー内で動く:排泄中にシーツがズレると、トレーの底面に直接排泄してしまう。掃除の手間が増え、においも残りやすい
- シーツの交換が面倒なトレー:飼い主が交換頻度を落とす原因になり、結果的に汚れたシーツを犬が嫌がって別の場所で排泄する
トイレトレー購入前のチェックポイント
- 愛犬が一回転できるサイズか
- フチの高さはライフステージに合っているか
- 使用するシーツのサイズに対応しているか
- シーツの固定機構(クリップ・挟み込み式など)があるか
- 底面に滑り止めが付いているか
- 分解して丸洗いできるか
- 設置予定の場所に収まるサイズか
「しつけの問題」と決めつける前に確認すること
トイレの失敗が続くと「しつけが悪いのでは」と考えがちですが、まずはトレー側の条件を見直すことが重要です。
トレーの条件を見直すべきサイン
- トレーの近くまで来るが、トレーに乗らずに排泄する → サイズや素材の問題の可能性
- トレーに乗るが、端に排泄してはみ出す → サイズが小さい、またはフチが低い
- 以前はできていたのに急に失敗が増えた → 体の成長でサイズが合わなくなった、関節の問題でフチが越えにくくなった可能性
- 特定のシーツの時だけ失敗する → 吸収力や質感が犬の好みに合っていない
トイレの失敗にはトレーの条件、設置環境、犬の身体的な問題、そしてしつけの要素が複合的に絡んでいます。条件面を一つずつ潰していくことで、本当にしつけの問題かどうかが見えてきます。まずは最も変更しやすいトレーの条件から見直してみてください。
よくある質問
Q. 犬のトイレトレーはどのくらいのサイズを選べばいいですか?
愛犬がトレーの上で一回転しても体がはみ出さないサイズが基本です。小型犬はレギュラーサイズ以上、中型犬はワイドサイズ以上、大型犬はスーパーワイドまたは2枚並べる方法が目安になります。成長期の子犬は最初から一回り大きめを選ぶのがおすすめです。
Q. トイレトレーのフチの高さはどう選べばいいですか?
子犬期はフチ付きタイプでトイレの範囲を認識させやすく、シニア期に入ったらフラットタイプや入口付きに切り替えるのが効果的です。フチが高すぎると足腰に負担がかかり、低すぎるとシーツをめくるいたずらや漏れの原因になります。
Q. トイレの失敗が続くときにまず見直すべきことは?
しつけの問題と決めつける前に、まずトレー側の条件(サイズ・フチの高さ・設置場所・素材の質感)を確認しましょう。トレーの近くまで来るのに乗らない場合はサイズや素材の問題、端に排泄してはみ出す場合はサイズ不足やフチの低さが原因の可能性があります。
まとめ
犬のトイレ失敗は「しつけ不足」と考えがちですが、トレーのサイズ・フチの高さ・設置場所・素材の質感といったトレー側の条件が原因であることが少なくありません。まずは物理的な条件を一つずつ確認し、最も変えやすいところから改善していくことが、成功率を上げる近道です。